初めに断っておきますが、自動券売機の表示、ポスター、そして食券の画像については松屋フーズ株式会社に著作権があるものを撮影しております。
松屋フーズは2018年10月9日から牛鍋膳定食を販売しております。
まず、こちらは松屋 浦和店で撮影したポスターです。浦和店は熟成肉を使っているため、この価格になっています。
次に、こちらは松屋 上尾東口店で撮影したポスターです。こちらは冷凍肉を使用しているため、浦和店よりも価格が安くなっています。
牛鍋膳だけでなく、生野菜もついてくるセットもありました。下は牛鍋膳定食生野菜セット生玉子付き御飯並盛を松屋 横浜南幸店で購入した時に発行された食券です。冷凍肉を使用しているので、630円に設定されています。
さて、2018年10月30日に松屋フーズは次のモバイルクーポンを発行しました。
このクーポンを使用すると牛鍋膳定食を30円引きで購入可能というものでした。これを発動すると次の画面が自動券売機に表示されます。下の画像は2018年11月1日の午前中に松屋 上尾東口店で撮影したものです。このお店も冷凍肉を使用しているので、このような値段となっています。
この状態で牛鍋膳定食生玉子付き御飯大盛を購入すると、次の食券2枚が発行されます。
定食ライス大盛の指定や生野菜をつけるかどうかは別のボタンが用意されています。下がボタンの例です。
生野菜セットにしたい場合は上記の「生野菜」ボタンを押せば、下の食券が追加で発行されます。上の図にある通り、ポテトサラダを追加することも可能でした。
ところが、これには大きな落とし穴がありました。2018年11月1日になって、松屋フーズは突如、上記のモバイルクーポンの発行を取りやめ、次のモバイルクーポンに差し替えました。
「不具合が発生」とあります。その不具合はなんなのでしょうか。それは上の食券群をよく見るとわかります。
実は牛鍋膳定食生野菜セットを購入した場合の価格に問題があったようなのです。「ようなのです」と書いたのは松屋フーズが不具合の内容を発表していないため、推測でしかないからです。でも間違いないと思われます。
まず、モバイルクーポンを適用せずに牛鍋膳定食生野菜セット生玉子付き御飯並盛を購入した場合の食券を再掲します。
次にモバイルクーポンを適用して牛鍋膳定食生野菜セット生玉子付き御飯並盛を購入した場合の食券を再掲します。
なんと価格は両方とも630円になってしまうのです。これは大盛、特盛の場合には発生しません。生野菜セットの場合に発生してしまう不具合なのです。
原因はモバイルクーポンを適用された時に表示される「生野菜」ボタンにあるのでしょう。おそらく通常の「生野菜」ボタンの部品やモジュールをそのまま流用してしまったのでしょう。これが新規のボタンで価格が80円となっていれば不具合は発生しなかったと考えられます。
この後、牛鍋膳定食のモバイルクーポンのサービスは松券セレクトに移行しましたが、生野菜セットについては改定が間に合わなかったのか、30円引きにはなりませんでした。
上記の不具合は仕様の検討や事前のテストが十分行なわれていれば防げた不具合でした。たかが自動券売機。なれど自動券売機。自動券売機や自動販売機のテストはテスト設計の問題ではよく取り上げられる事例です。次の2点の大事さを浮き彫りにした事例となりました。
- 仕様検討
- 事前のテスト
なお、上記の通り、2018年11月13日で割引サービスは終了しているため、割引サービス終了後は大きな不具合もなく牛鍋膳定食は販売されています。