「秘密戦隊ゴレンジャー」第6話「赤い謎! スパイルートを海に追え」

はじめに

秘密戦隊ゴレンジャー」第6話「赤い謎! スパイルートを海に追え」を取り上げます。前回までで初期仮面怪人編は終了したので普通に戦っていく事になりますね。脚本は上原正三。監督は田口勝彦です。

事件発生

鉄輪仮面はスパイからイーグル基地の情報を入手。スパイも爆殺してしまいました。得た情報を元に鉄輪仮面はマイクロフィルムが収納されている基地を深夜急襲。電力路を破壊。そして気温調節のために隊員が開けた窓から鉄の輪ばかりになって侵入。警備についていたイーグル隊員達(日吉としやす、加藤寿ら)を殺害してしまいました。それにしても鉄の輪になってバラバラに入るとは上原正三も参加していた「ロボット刑事」のワッカマンに設定が似てますなあ。

出動

翌朝。早かったらしく総司令は「遅いんだよ。」おかんむりです。マイクロフィルムにはイーグルの秘密部隊の所在地が記されており、ゴレンジャールームの位置も記されています。マイクロフィルムを解析しきれないうちに奪還するのが使命です。総司令は海城と明日香に出動を命じました。マイクロフィルムは開けると電波が発信される仕組みになっているため、2人は電波を受信しようとしますが山の中では反応がありません。そこで明日香の提案で海の方を探ってみると、反応がありました。早速侵入した海城に

鉄輪仮面「現れたな、海城剛、いや、アカレンジャー。」

海城「他人の物を黙って持っていくとはおまわりさんに叱られるぜ。」

少し遅れて

明日香「ちょっと待ちな。」

というわけで戦闘開始。鉄輪仮面はオートバイやらボートやらで逃走します。追いかけるアカとミド。

鉄輪仮面、クルーザーを占拠

その様子をクルーザーに乗っていた母と娘が見ていました。娘は呑気にレースだと思っていますが、その実態は武器で応戦しながらの追いかけっこ。鉄輪仮面はクルーザーに潜入。船長には妻と娘の命を盾に、黙って言う事を聞けと言います。仕方なく言いなりなる船長。海城と明日香はキャビンも調べてみましたが、誰もいないようです。しかし、船長は天井に鉄の輪がいくつかついている事に気がつきました。ですが黙っていました。海城と明日香は諦めて引き揚げました。船長は船を港につけるから出て行ってくれと鉄輪仮面に言いますが、鉄輪仮面はここが安全とそのまま居座ってしまいました。

鉄輪仮面、解読を開始

鉄輪仮面はマイクロフィルムの解読を頭部のコンピューターで行ないました。そしてその結果を元にイーグルの各基地を攻撃。この場面の映像はゴレンジャーで何回流れたのでしょうね。一部、ジャイアントロボからの流用もありますよ。

 

破壊されたイーグル研究所の廃墟にたった海城と明日香は怒りに燃えていました。

今回のなぞなぞ

さてスナックゴンではマスターがイライラしています。モタモタしているとマイクロフィルムが解読されてしまうかもしれません。にも関わらず大岩は食べ終わったカレーの皿を両手に持ち、おかわりを要求。マスターはご飯がないと言うと、大岩は炊けば良いと答え、更にマスターがお米がないと言うと大岩は、お米がなかったらお米屋さんに電話すれば良い、と言う始末。呆れた007が大岩に、こんな時によく食べられるわね、とつねりました。そこへ

太郎「大岩さん、引っ張っても破れない本な〜んだ?」

大岩「それは辞書たいね。いくら引いても破けんからのう。」

太郎「冴えてるー。」

大岩「どうじゃい。」

呆れたマスターはこう言います。

マスター「おい、もういい加減にしろよ。」

大岩「任せときんしゃい、総司令、いや、マスター。」

海城、鉄輪仮面を発見する

海城はもう一度クルーザーを調べる事にしました。それに気づいた鉄輪仮面はクルーザーの一家を処刑する事にし、自分は解読を急ぐ事にしました。が間一髪、海城と明日香が間に合い、クルーザーの一家は救出されました。ちなみにここはお台場の辺りです。明日香の連絡で残りの3人はバリブルーンで急行。大岩とペギーは先に出動。新命も後から合流します。

名乗り

横一列に左からモモ、ミド、アカ、アオ、キの順に並んだゴレンジャー。

鉄輪仮面「出たか、ゴレンジャー。」

名乗りの順番は

キ「キレンジャー

アオ「アオレンジャー

アカ「アカレンジャー

ミド「ミドレンジャー

モモ「モモレンジャー

しかし、順番に右腕を前に斜めに挙げていくだけで各人のポーズは後のとは違います。

アカ「五人揃って」

全員「ゴレンジャー」

並び順は先ほどと同じ

モモ「我ら」

ミド「平和の」

アカ「5人の」

アオ「戦士」

キ「ゴレンジャー」

流れる曲はエンディングですが、未だ未だ名乗りの試行錯誤は続きます。

戦闘開始

5人はお台場でゾルダーと戦闘開始。アオの放ったブルーチェリーで鉄輪仮面の体のコンピューターがおかしくなり、体が壊れだしました。アカはマイクロフィルムを奪還しました。

ゴレンジャーストーム

ボートで逃げる鉄輪仮面に

アカ「ゴレンジャーストームだ。」

モモ「OK!」

アカ「行くぞ。」

散る4人。

モモ「ゴレンジャーストーム。行くわよ。」

蹴るボールは白いまま。

キ「任せんしゃい。ミド。」

ミド「OK! アオ。」

アオ「オーライ。アカ。」

アカ「トイヤー。フィニッシュ。」

鉄輪仮面は倒されました。

アカ「どうやらゴレンジャールームは無事らしいなあ。」

何を根拠にこう言っているのかは不明ですが、こうしてゴレンジャーはマイクロフィルムの奪還に成功したのでした。

おわりに

前回で初回に登場した仮面怪人は全員倒され、番組の基礎は固まったので、ここからは普通に話が展開される事になります。定番ギャグのスナックゴンのやりとりもしっかり固まったので、あとはそれを変えて行く感じです。それにしても次の第7話までの脚本を書いた上原正三は本当に多作です。まあ初めてメインシナリオライターとなった「帰ってきたウルトラマン」でも第7話まで全て書いていますから、これくらいは朝飯前だったのかもしれません。

 

上原正三によって脚本の作風は固まったのですが、殺陣の方は未だ後のものとは違っています。高橋一俊が殺陣を確立するのはいつの日か。今暫く試行錯誤は続きます。