「秘密戦隊ゴレンジャー」第35話「黒い大怪鳥! コンドラー戦斗爆撃隊」

はじめに

この記事では第35話「黒い大怪鳥! コンドラー戦斗爆撃隊」を紹介します。脚本は上原正三、監督は田口勝彦です。

鉄人仮面、責任を感じ、スチール仮面に自らを銃殺するよう命ず

度重なる失敗に鉄人仮面は責任を感じ、自らを磔にさせました。

鉄人仮面「よーし、遠慮は要らん。私を撃て、スチール仮面。」

スチール仮面(声:大宮悌二)「は。」

しかし、なかなか撃とうとしません。

鉄人仮面「どうした。はやく死刑執行しろ。」

スチール仮面「ダメです。私には撃てません。」

鋼鉄軍団の鉄の規律が伺えるセリフです。これが日輪仮面だったら虹仮面なんかが喜んで銃殺していたことでしょう。でも鉄人仮面は困惑しました。

鉄人仮面「私は連戦連敗の将軍だ。総統閣下の御期待に沿えなかった。死んでお詫びをするしかないのだ。はやく撃て。命令だぞ。スチール仮面。」

仕方なく

スチール仮面「は。では。」

鉄人仮面「うーん。」

黒十字総統、鉄人仮面に新たな兵器を渡す 

鉄人仮面「黒十字総統、万歳。」

と叫ぶや否や

黒十字総統「待て。」

黒十字総統は銃殺刑を止めました。

鉄人仮面「あ、総統閣下。」

黒十字総統「犬死は許さん。」

これを聞き、安心したのか

スチール仮面「はやく鎖を解け。」

鉄人仮面の磔は解かれました。

黒十字総統「見よ。」

すると飛行物体が何機も飛んできました。

黒十字総統「南米のナスカ高原から呼んだコンドラー戦闘機隊だ。コンドラー戦闘機隊は強力に役に立つ。もはやバリブルーンは恐るるに足りぬ。これまでの恨みを一気に爆発させろ。我が黒十字軍、反撃の時は来た。」

鉄人仮面とスチール仮面は深々と頭を下げるのでした。

コンドラー戦闘機隊出動

海城、明日香、そしてペギーがパトロールをしていました。快晴で良い風景。3人はリンゴを食べました。静かで平和な時です。ところが

スチール仮面「コンドラーミサイル、発射。」

3人はコンドラーに襲われました。慌てて逃げる3人。

鉄人仮面「スチール仮面、引き揚げろ。」

スチール仮面「は、鉄人仮面殿。」

なんとか難を逃れたと思った3人でしたが、今度は地上から鉄人仮面が襲ってきました。3人は転換。

鉄人仮面「逃がさんぞ。ゴレンジャーめ。」

すると

モモ「見て。コンドラーよ。」

いつの間にモモレンジャーはコンドラーという名前を知ったのでしょうか? という瑣末な疑問を思う間も無く

スチール仮面「しぶとい奴め。」

グリーンマシンはコンドラーに捕まってしまいました。

スチール仮面「よーし、よし。」

空中に運ばれるグリーンマシンを見て

アカ「バーディーで脱出しろ。バーディーだ。」

その頃、空中では

スチール仮面「握りつぶしてやるぞ。」

このピンチに

ミド「モモ、逃げろ。」

モモ「何を言うの。」

ミド「はやくしろ。」

高笑いするスチール仮面に

モモ「いいわね、行くわよ。」

イヤリング爆弾が炸裂。

スチール仮面「小癪な。地獄へ落ちろ。」

今度はグリーンマシンを空中で離してしまいました。落ちていくグリーンマシン。モモとミドはバーディーで脱出…したはずですが映像では叫んで飛び降りたようにしか見えません。なお、ミドは先ほどの攻撃で左腕を負傷していました。負傷したミドを抱えてアカとモモは逃避行を開始するのでした。

今回のなぞなぞ

さてスナックゴンでは呑気な大岩が相変わらずこんなことを言いながらカレーを食べていました。

大岩「寒くなると辛口がうまいのう。ホッカホッカあったまるのもいい。のう。」

太郎「ねえねえ。カモメの真ん中を撃ち抜いたらさあ、別の動物に早変わり。なあんだ。」

大岩「カモメの真ん中を撃ち抜いたら別の動物。なんじゃらほい。」

あのねえ。

九官鳥「あー。あー。なんじゃらほい。」

大岩「人の真似ばしよって、うるさいぞ、ゴンは。」

九官鳥の名前はゴンだったのですね。

ゴン「うるさいぞ。」

大岩「こやつ、全く忌々しい九官鳥たい、のう。」

太郎「答えはどうしたのさ。」

大岩は答えがわからず大弱り。もちろん答えは

ゴン「カモメの真ん中をぬきゃカメだろ、アホー。」

大岩「アホー? なるほど、カメか。おどんは少し鈍かとね。」

その時、中に入ってきた007が大岩の肩を叩きました。

大岩「陽子ちゃん。」

007「何ぼやぼやしているの。非常召集よ。」

バリブルーン出動…だが

即座に新命と大岩は出動です。

新命「バリブルーン、発進。GO!」

バリブルーンを見かけたアカは救助信号を打ちあげました。即座に救助ホースを下ろしたバリブルーンでしたが、そこへコンドラー戦闘機隊襲撃。

大岩「鳥のようでもあり飛行機のようでもあり、へんてこりんな奴が飛んでるのう、新命どん。」

ペギーはコンドラーの事を知っていたようなのに大岩は知らなかったようです。

スチール仮面「バリブルーンめ。」

コンドラーはその爪でバリブルーンの風防ガラスを破壊。さらには

スチール仮面「スチールカッター。」

これでプロペラをやられてしまいました。仕方なく

新命「一時退却だ。人口雲。」

大岩「ラージャー。人口雲噴射。スイッチオン。」

スチール仮面「逃げられたか。」

アカ達、空と地上から攻撃される

アカ、モモ、ミドは決死の逃避行を続けていました。心配する新命、大岩、007、そして総司令。その頃、アカ達3人は鉄人仮面に襲われていました。

鉄人仮面「ここがお前達の死に場所だ。」

空からコンドラーもやってきました。たまらず逃げる3人。

鉄人仮面「スチール仮面、徹底的にやれ。」

スチール仮面「いたぞ。」

川の近くで襲われ、アカ達ピンチ。

スチール仮面「殺してやる。」

また攻撃を受け、ミドの傷はさらに悪化。鉄人仮面も近づいています。

アカ「近くに洞窟がある。そこに隠れよう。」

そしてアカ達は洞窟に隠れました。でも入口はどう見てもトンネルですけどね。ここでCMに突入です。

明日香、傷が悪化し壊疽の危機に陥る

鉄人仮面とコンドラーは一旦引き上げました。

スチール仮面「どうやら逃げられてしまいました。」

鉄人仮面「奴らは病人を抱えている。バリブルーンが救助に来ないとなれば、そう遠くへは逃げられまい。もはや袋の鼠も同然。必ず見つけ出し、そしてトドメを刺してやるぞ。探せ。探すんだ。」

その頃、明日香は傷が悪化し、壊疽する危険に陥っていました。高熱も発しています。血清が必要です。

明日香「大丈夫だ。歩けるよ。」

海城「無理をするな。」

ペギー「ダメよ。無理しちゃダメよ、明日香。」

明日香「ペギーですら痛いのを我慢しているんだ。このくらい。」

無理して明日香は立ち上がり、歩こうとしましたが倒れてしまいました。

海城「バリブルーンで運ぼう。

バリブルーン、血清を運びに出動

総司令「なに? 明日香が壊疽に? おい、血清を。」

007は血清を取りに行きました。海城は奥多摩の洞窟にいます。総司令は新命にバリブルーンの修理が終わったかどうかを確認。

新命「はい。もう間も無く。」

その時

海城「急いでください。お願いします。急いでください。」

そこへ

大岩「新命どん、バリブルーンの修理が終わったばい。」

新命「そうか!」

手を叩いて喜ぶ新命。

総司令「よし。」

血清も用意できました。

007「この血清は明日香さんの命ですよ。」

新命「総司令。」

総司令「頼むぞ。」

新命「はい。行くぞ。」

大岩「あいな。」

かなり熱いやりとりです。

大岩「明日香、待っとれよ。」

海城、囮になる

海城は鉄人仮面から目をくらますために囮になっていました。

スチール仮面「見つけたぞ。」

攻撃を受けるアカ。レッドマシンで逃げ回ります。と思ったら、突如とまり、

アカ「モリビュート。」

レッドマシンから発射されたモリビュートはスチール仮面を直撃。たまらずスチール仮面はコンドラーから落ちてしまいました。これを新命と大岩も目撃しました。スチール仮面の乗っていたコンドラーは墜落して爆発炎上。

新命「アカがやったんだよ。」

いつもながら、新命と海城はツーカーです。

スチール仮面「おのれ、よくも。」

スチール仮面とアカレンジャーの戦いが始まりました。それにしてもスチール仮面の体はタイツ地にマントだけ。予算がかかってなさそうな衣装です。頭から取り外して放つ武器のスチールカッターは強力です。ウルトラセブンアイスラッガーみたいです。そういえば上原正三ウルトラセブンも書いていましたっけ。閑話休題。スチール仮面は杖の代わりにスチール鎌という武器も使用します。その間にバリブルーン到着。アカが送った合図に新命が合図して返しました。

新命「大ちゃん。今だ、行くんだ。」

大岩「あいな。GO!」

バーディーで飛ぶキレンジャー。血清は無事に射たれました。

明日香「キ、ありがとう。さあ、行こうか。」

ですが、その途端、洞窟の入口が爆発。

鉄人仮面「火炎放射器で洞窟を焼け。」

鉄人仮面の仕業です。

キ「丸焼きにされてたまるかのう。」

ペギーと明日香も転換して3人は脱出。

鉄人仮面「やれ。もっと焼き殺せ。」

火炎放射器の攻撃の中を3人は逃げていきます。そこへアカが駆けつけ、火炎放射器を背負ったゾルダーを倒しました。

鉄人仮面「おのれ、アカレンジャー。」

アカ「3人とも無事か?」

キ「ああ。3人とも無事じゃーい。」

アカ「よし。行くぞ、鉄人仮面。」

とその時

スチール仮面「待て。やっつけられると思っているのか。」

アカのところに3人駆け寄りました。

鉄人仮面「おのれ、ゴレンジャーめ。スチール仮面、任せたぞ。行け。」

鉄人仮面は撤退しました。

名乗り

スチール仮面「よーし、4人か。まずお前から片付けてやる。」

とその時

アオ「ここにもいるぞ。」

 

というわけで順番に名乗ります。

アカレンジャーアカレンジャー

ミドレンジャーミドレンジャー

キレンジャーキレンジャー

モモレンジャーモモレンジャー

アオレンジャーアオレンジャー

  

そして今回は一人ずつジャンプします。

アカレンジャー「トイヤー」

アオレンジャー「トイヤー」

ミドレンジャー「トイヤー」

キレンジャー「トイヤー」

モモレンジャー「トイヤー」

 

そして左からモモ、ミド、キ、アオ、アカの順に着地して並び

アカレンジャー「5人揃って」

全員「ゴレンジャー」

流れるエンディングのメロオケ。

スチール仮面「よし! 5人とも殺してやる。者共かかれ。」

戦闘開始

しばらく戦います。

キ「お主ら、そこに整列しんしゃい。」

キレンジャーゾルダーを縦に並べました。そして

キ「メガトン頭突きじゃ。」

倒れるゾルダー達。その上に乗り

キ「どうじゃい、キレンジャー様の力は。」

完全に遊んでますな、岡田勝さんは。そしてゾルダーは全員倒されました。色々ありましてスチール仮面とミドレンジャーの一騎打ちになりました。ですが、スチール鎌の前にミドは劣勢です。それを救ったのは

アカ「レッドビュート。」

アカはスチール鎌を奪ってしまいました。

スチール仮面「トドメのスチールカッター」

どこがトドメかはわかりませんが、スチールカッターはアカにかわされました。

スチール仮面「これで最後だ。」

このスチールカッターもミドにかわされました。そして

アオ「ブルーチェリー。」

スチール仮面の口が射抜かれてしまいました。

スチール仮面「なんでこうなる。」

モモ「スチール仮面、いい格好ね。いいわね、行くわよ。」

イヤリング爆弾が炸裂。爆風が収まった後、スチール仮面は口に刺さった矢を抜くのでした。

ゴレンジャーストーム・ニューパワー作戦

アカ「モモ、ゴレンジャーストームだ。」

モモ「OK!」

モモ以外の4人が散りました

モモ「ゴレンジャーストーム。いいわね、行くわよ。キー。」

キ「任せんしゃい。アオ。」

アオ「オーライ! ミド。」

ミド「OK! アカ。」

アカ「トイヤー! フィニッシュ!」

ところがトゲトゲボールは

スチール仮面「スチールネット。」

で弾かれてしまいました。そこで

アカ「ニューパワー作戦、ミドメランストームだ。」

モモ「OK!」

今度はモモがボールを手に持ちました。

モモ「ミド、行くわよ。」

蹴らずに投げています。以下、順に投げていきます。

ミド「OK! キ。」

キ「任せんしゃい。アオ。」

アオ「オーライ。ミド。」

おんや、アオは高く投げ上げ、バレーボールみたいにサーブしましたよ。

ミド「ミドメラン。」

ミドメランは赤いトゲトゲボールにくっつき、それを

アカ「トイヤー! フィニッシュ!」

アカが蹴りました。スチール仮面はスチールネットを破られ、爆発するのでした。

アジトにて 

黒十字総統「うーん。もう一歩のところで。ゴレンジャーめ。」

総統閣下は相当お怒りのようです。

鉄人仮面「コンドラー戦闘爆撃隊の参加で黒十字軍の戦力は倍増致しました。ゴレンジャーを倒す日はすぐそこに迫っております。」

おわりに 

ついに黒十字軍も戦力アップ。バリブルーンに制空権を握られていた黒十字軍はコンドラーを呼び寄せて対抗しました。これからはコンドラーとバリブルーンの戦闘も見所になります。

 

さて次回も上原正三さん脚本で監督は田口勝彦さんという布陣。ただ3本持ちだったかというと微妙で、二本持ち×2回か4本持ちだった可能性があります。というのは、この後、曽田博久脚本&山田稔監督という3本持ちの話が断続的に続いているからです。この二人の監督演出の話の後は、あ、鉄人仮面退場編です。鉄人仮面の登場もあと7本なのですね。

 

また名乗った後のジャンプは一人ずつに戻りました。やはり情緒にかけると判断したのでしょう、岡田勝さんは。でもJACの山岡淳二氏は…。