仮面ライダーBLACK RX 第2話「光を浴びて! RX」を観て

はじめに

この記事では仮面ライダーBLACK RX 第2話「光を浴びて! RX」(脚本:江連卓、監督:小林義明、アクション監督:金田治)を観て一番印象に残った場面について取り上げます。澄川真琴さんとの約束を果たすためです…って前回の記事からちょっと変えただけですね。でこの記事ではヒーローの南光太郎および仮面ライダーBLACK RXについて取り上げましょう。

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採石場

戦う場所は東映大泉撮影所制作なので採石場です。「仮面ライダー」は東映生田スタジオ制作なので造成地(東京都稲城市付近)ですが、「仮面ライダー」(スカイライダーが出る方)以降は東映大泉撮影所制作なので採石場です…のっけから変化球を投げてますが、今回のテーマは南光太郎および仮面ライダーBLACK RXと先輩ライダーとの共通点です。

名乗り口上

さて冒頭、採石場仮面ライダーBLACK RXはこう言います。

仮面ライダーBLACK RX仮面ライダーBLACKは生まれ変わった。」

で続けてこう言います。

仮面ライダーBLACK RX「俺は太陽の子、仮面ライダーBLACK RX!」

そう。これは名乗り口上です。先輩ライダーは言ってなかったって? いや、言っていた人がいました。この人です。

仮面ライダーストロンガー「天が呼ぶ! 地が呼ぶ! 人が呼ぶ! 悪を倒せと俺を呼ぶ! 聞け、悪人ども。俺は正義の戦士、仮面ライダーストロンガー!」

仮面ライダーBLACK RXは短めになっていますが、兎に角、先輩ライダーも名乗り口上は述べてました。

改造人間になった悲しみ

佐原家(白鳥玲子がしっかりいたのも重要な見所ですが今回の本題ではないので割愛します)に戻った南光太郎は紆余曲折の末、速水隼人警部補と握手しますが

速水隼人「うわーお」

速水隼人警部補は悶絶します。かなり痛そうです。慌てて光太郎は手を離し、謝ります。

南光太郎「すいません。力抜いてました。」

「力抜いてました。」と言った理由はなんとなくわかるでしょう。そう、本郷猛と同じなのです。うっかりすると怪力を出してしまうのです。本郷猛の場合はその度に悲嘆にくれますが南光太郎は明るく謝るのが違いといえば違いですかねえ。で当然、速水隼人は南光太郎を怪しみ、以後、しばらく光太郎をマークしますが、いつの間にか出なくなりました。

ジャンプ力

キューブリカンを相手に戦う仮面ライダーBLACK RXはジャンプしますが、その跳躍力は

マリバロン「RXのジャンプ力60m!」

なんという跳躍力。先輩ライダー並みに高いです。

何気に前回無視もとい書けなかったマリバロンを出せました。

ライダーキック

続けて放つのは

仮面ライダーBLACK RX「RXキック!」

おや。ライダーキック(みたいな技)を放ちました。仮面ライダー(1号と2号)は「ライダーキック」など、仮面ライダー2号は「2号ライダーキック」(ライダーキックのはずですが無視しましょう)、仮面ライダーV3は「V3キック」など、仮面ライダーXは「Xキック」など、仮面ライダーストロンガーは「電キック」など、スカイライダーは「スカイキック」など、仮面ライダースーパー1は「スーパーライダー月面キック」(長えよ)など、仮面ライダーZXは「ZXキック」などを放ってましたね。おや、放っていない先輩ライダーもいましたよ。

ただ、RXは後述するものがあって、その印象が薄いのは否めません。

サンライザー

仮面ライダーBLACK RXはベルトをしていますが、そこからエネルギーを吸収します。エネルギー吸収口(?)は2つ付いているので仮面ライダーV3のダブルタイフーンみたいなものです。ただし仮面ライダーV3は風力エネルギー、仮面ライダーBLACK RXは太陽エネルギーを吸収します。逆にいえば、差分はそこだけです。なーんだ。先輩ライダーと一緒じゃないですか。

アクロバッター

仮面ライダーBLACK RXは専用バイクを持っています。前回は尺の都合ではしおったアクロバッターです。バトルホッパーが復活して姿が変わったものです。当然、バトルホッパー同様、仮面ライダーBLACK RXは使いまくります。

リボルケイン

とは言いながら使う武器はリボルケイン。これは先輩ライダーは使っていない…と思ったら、使ってましたよ、Xライダーがライドルを。なのでこれも先輩ライダーとの共通点。(私も含めた)当時の先輩ライダーファンが「これは宇宙刑事のものだ!」と思い込んでいたリボルケインはライドルだったのです! 思わぬ盲点でした。我々はバカですね。反抗期のようなものだったんですよ。関係者の皆さん、すみません。

もっともリボルケインは光るので見た目はレーザーブレードにしか見えないのも事実です。

未知の力

そしてナレーションがこう締めます。

政宗一成リボルケインのパワー。怪魔ロボットキューブリカンを倒した仮面ライダーBLACK RX。彼自身も知らない無限の能力が秘められていた。しかし最強の敵クライシス帝国の戦力は未だほんの一部でしかないのだ!」

これを聞いて思い出したのは仮面ライダーV3です。仮面ライダーV3は26の秘密を持っていましたが、それを告げずにダブルライダーがカメバズーカーと共に海上に去ってしまったので、V3は自分の能力を知りません。知らないまま、V3は自分の能力をきちんと把握しないまま、デストロンと戦う羽目に陥ってしまったのです。とんでもない無茶振りだとは思いますが。それは兎に角、仮面ライダーBLACK RX仮面ライダーV3と同様の状態でクライシス帝国と戦っていくのです。

アクション担当

さて先輩ライダーの番組を担当したのは大野剣友会JAC(今のJAEですが以後JACと書きます)とは違うではないかと思うかもしれませんが、JACは「仮面ライダー」のトランポリンを担当していました。さらに、(当時)千葉治郎さんが高橋一俊さんにつけられた殺陣をJACのメンバーに教えていたことは先述しました。JAC大野剣友会の殺陣を受け継いでいたのです。これは思わぬ盲点でした。もちろん「柔道一直線」にも関わっています。

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録音

おっと大事な方を忘れていました。録音担当の太田克己さんです。この方は「柔道一直線」も担当なさったベテラン。「仮面ライダー」シリーズもずっと担当しております。また鈴木武幸プロデューサーに請われて「サイボーグ009」(第2作)の音響も担当した方です。

おわりに

こうして見ていくと仮面ライダーBLACK RXは先輩ライダーと共通点がありました。それに気づかずに「これは宇宙刑事だ! 仮面ノリダーの方が仮面ライダーっぽいぞ。」と思っていた私はとんでもないバカでした。しかも放送日は私の誕生日。誕生プレゼントを受け取らなかった私は素直ではありませんでした。

さてこれから新しい能力やら乗り物が出てきますが、進化形と思えばよかったのだなあ、と思いました。とはいうもの、第3話と第4話で描かれるのは当時物議を醸したあの乗り物の誕生劇。心が荒んでしまった私が試される時が早くも訪れましたが、乗り越えられるかは次回のお楽しみ…って仮面ライダーみたくなりましたねえ。