仮面ライダーBLACK RX 第5話「洞窟探険の落し穴」を観て

はじめに

この記事では仮面ライダーBLACK RX 第5話「洞窟探険の落し穴」(脚本:江連卓、監督:蔦林淳望、アクション監督:金田治と村上潤)を観て印象に残った場面について取り上げます。澄川真琴さんとの約束を果たすためです。おや、文章が若干変わってますねえ。一番を選ぶのが難しくなったので「一番」をとりました。でも端折る芸風(?)は変わりません。で何気にアクション監督が金田治さんと村上潤さんの連名になっています。どういう分担だったのかまでは分かりませんが、もしかしたら村上潤さん単独だった可能性もありますかねえ、あくまでも私の勝手な想像ですが。

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佐原家

茂が何か用意しています。どうやら奥丹沢の洞窟探検へ行くようです、あの3人で。そう、あの3人です。そこへバカップル御登場。こう書いてすみません。本当にラブラブです。玲ちゃんもとい白鳥玲子はもはや佐原家の家族同様です。ただママはあまり行かせたくはないようですがね。これらが後の伏線だとはボーっと生きているとわかりませんねえ。で玲ちゃん(馴れ馴れしすぎる呼び名ですが、南光太郎はそれだけ大好きなのでしょう)は茂の行先を聞いてこんな事を言います。

白鳥玲子「奥丹沢! えー! (何故か光太郎を突き飛ばして駆け寄り)あたしも明日お仕事でそこへ行くのよー。帝都大学で生物学を教えている吉野教授のお供なの。」

で私はクレジットもしっかり見ているので吉野教授を誰が演じるのか、わかってしまいました。東映特撮番組ではお馴染みのあの方ですが、それは後にわかります。で呑気に遭ったら一緒にお昼ご飯を食べようかなどと玲子と茂は言い合っています。でまあコントが繰り広げられた後、光太郎は無線機を持ってきました。

光太郎さん「玲ちゃん、玲ちゃん。何かあったら、俺に連絡してくれ。」

玲ちゃん「了解。」

もう笑うしかありません。秋月杏子ではこんな雰囲気は出せなかったでしょう。別れて正解です。

しかし、これも後の伏線なのです。凄いですねえ、江連卓さんは。大映テレビのあのドラマも手がけた方です。でここまででこの話の筋立てが見えてしまいました。それでも面白かったです。で光太郎は仕事で御一緒できません。

奥丹沢にて

で翌日になりました。ズッコケ三人組もとい茂達3人組は奥丹沢を歩いていますが、物陰からクライシス帝国の皆さんがしっかり観ています。悪い予感が当たりました。そして白鳥玲子は長沢大さん演じる吉野教授と御一緒です。予想通りでした。長沢大さんは貧乏だった頃には岸田森さんと同じ釜の飯を食べた仲です。同居していたのです。岸田さんがあんなに早く亡くなるとは非常に残念です。そんな人と共演するだけで凄い事ですが、実は私は長沢大さんを舞台の客席から観た事があります。それは2018年10月8日(月)に開かれた、「世界忍者戦ジライヤ」放送開始30周年を記念して開かれたイベントです。川崎市市民ミュージアムで開かれました。で10月8日は闘破の日とも読めますが、実は主催者は告知の直前まで気づかず、イベントを告知するイベント(ややこしい)の最中に「ああ、そう言えばそうだねえ。」と気がつくというグダグダぶりでした。偶々その三連休が空いていただけだったのです。とは言え、かなり力が入っており、初見良昭先生や村上克司さん提供の展示資料(何気にレーガン(元)大統領からの書類もありました)はかなり充実し、筒井巧さん、橋本巧さん、日下翔平さんのいつもの3人組のおじさん達(ひーでー)の他に初見良昭先生や村上克司さん、蝶忍紅牙を演じた野原ひろみさん(素顔はこんなお顔だったんですねえ)、ジライヤの中の人(もっとも筒井巧さんが直接入っている場合が多々ありましたが)である的場耕二さん、そして初見良昭先生演じる山地哲山の声を演じた長沢大さんなどもいらっしゃいました。当初は初見良昭先生が声も当てる予定でしたが何度やっても口と声が合わず、長沢さんが呼ばれたのです。で東映バンダイも協力してくださいましたが、運営資金はクラウドファンディングで賄われました。私も当然、出資しています。

まーた長くなったので話を元に戻しましょう。茂達3人組と白鳥玲子と吉野教授は合流して一緒に洞窟に入るという流れになりましたが、なんとなく、奥丹沢ではなくて富士の裾野の風穴で撮ったのではないかという疑いが拭えません。まあそれは兎に角、中に入る寸前に白鳥玲子は立ち止まって振り返りました。何か怪しいものを察知した感じです。まあ後でその勘は正しかったことがわかるわけですが、結局、中に入ってしまいました。あーあ。

で中に入ってみた物は

白鳥玲子「まあ、きれい。銀河を見ているようだわあ。」

と無邪気に喜んでいますが吉野教授はある事に気づきます。そういえば彼は生物学者でした。ヒカリゴケではないかと聞かれてこう答えます。

吉野教授「いやあ、ヒカリゴケではないなあ。何かの幼虫のような気がするなあ。」

吉野教授の意見は正しかった事が後でわかるのですが、それを聞いても「キレイねえ」という白鳥玲子は無邪気です。でも可愛いから許す(Dr. 秩父山談)。で横をみると何かが飛んでいます。造形物は蝶に見えますが、実際は蛾だそうです、クライシス帝国のガイナガモス(今回の戦う相手)によれば。でもフランス語のパピヨン(papillon)は蝶を指しますが蛾もさすのです。つまり、フランスでは蝶も蛾もパピヨン(papillon)なのです。ということは「ザ・ハングマンV」での山本陽子さんがノリノリに演じて言った決め台詞「闇に舞う蝶パピヨン。安らかに眠っていただきます。」は「闇に舞う蛾パピヨン。安らかに眠っていただきます。」と言ってもいいのです(本当か?)。

さてガイナガモス御登場。ガイナガモスは自分の幼虫を見られた事が御不満です。

吉野教授「ガイナガモス! あの光る幼虫はお前の!」

おや、何か知っているようですね。これがクライシス帝国敗北のきっかけになってしまうことにガイナガモスは最後まで気づきませんでした。色々あって全員ガイナガモスの毒牙(牙はないとは思いますが意味はわかるでしょう)にかかってしまいました。ガイナンという蛾(どうみても蝶)に刺されると一時間しか命が持たないのだそうです。大ピンチです。ですが一応助かる道はあります。だって30分番組ですからね。

吉野教授「帝都大学の私の研究室にガイナンの血清があるのだが…ここまで1時間以内に運ぶのは不可能だあ。」

ありゃあ。困りました。ですが、これまた思わぬものを玲子が持っていました。光太郎が渡した無線機です。

白鳥玲子「あたし、やってみます。」

玲子は無線機を取り出し、通信します。

白鳥玲子「こちら、白鳥玲子。佐原航空管制塔応答願います。」

おお。洞窟の中でも電波が届きました。凄い無線機ですね(棒)。まあ、感動的な場面なので目を瞑るのが正解です。

でまあ、色々あって光太郎が血清を運びます。ですがクライシス帝国の皆さんがそれを黙ってみているわけではありませんが、こんな事を抜かしています。

ボスガン「ガイナンの血清なんてある筈がない」

ボズガン「心配は要らん。光太郎が30分以内に血清を届けるなど不可能だ。」

ボスガン「当たり前だ。ガイナガモスはRXを上回る戦闘能力を持った最強の戦士だ。まあ見てるが良い。」

この慢心が後の敗北に繋がります。そう。ガイナガモスは敗れ去ったのです。ボスガンはライドロンを計算に入れてなかったのでしょう、多分。

で戦闘はバッサリ切って(おい。でもこの手法は長坂秀佳が「快傑ズバット」の最終回で使ったものです。ただ本放送当時の視聴者である私は子供心に「ずるいよー」と思いましたが。)、重要なのはここから。仮面ライダーBLACK RXはライドロンも使って洞窟の中に入りました。何気に奥丹沢(つまり神奈川県)のはずなのに採石場(つまり埼玉県)をライドロンが走る場面もあったと思います。なお手に持つのは当然血清です。意識が朦朧としながらも白鳥玲子は中に入ってくる仮面ライダーBLACK RXの姿をしっかりみました…が倒れてしまいました。その姿はガイナンの毒にやられて蛾のような感じになってますが、治らなくても光太郎は「かわいいから許す(Dr. 秩父山談)」と言うでしょう、多分。

戦い済んで

さて白鳥玲子、吉野教授、3人組が寝ているのは川の辺り。一番最初に目覚めたのは

白鳥玲子「ああ。戻ってる。羽、羽、羽もない!」

良かったですねえ。吉野教授も目を覚まし、白鳥玲子は3人組を起こしました。で

白鳥玲子「光太郎さん!?」

光太郎は川で水を水筒に汲んでました。

南光太郎「血清が間に合って良かったよ。一時はどうなるかと冷や汗たらたらだったんだぜ。」

光太郎が医師免許などを持っていたのかどうかは知りませんが、そんなのは瑣末な疑問にすぎません。もっと重要な疑問を白鳥玲子は抱いていたからです。

白鳥玲子「血清は光太郎さんが届けてくれたの?」

南光太郎「もちろんだよ。」

お礼を述べる吉野教授。しかし白鳥玲子は小芝居しながらこんな事を言い出しましたよ。

白鳥玲子「変ねえ。あたし、仮面ライダーRXの姿を見たような気がしたんだけど。」

変ねえ、変よ(塩沢とき談)。玲子ちゃん、仮面ライダーBLACK RXじゃないのかなあ、というのは瑣末な指摘に過ぎません。しっかり覚えていたというのが重要です。

南光太郎「ええ! 仮面ライダーRXの? それは玲ちゃんの目の錯覚だよ。届けたのは俺。感謝するなら俺にしてほしいね、俺に。

まあ一部を除いて嘘はついてはいませんが、とか言いながら転んでしまい、光太郎は水筒の水を全てこぼしてしまいました。わざとやったような気がしますが、茂達はそれに気づかず、

茂「そうだよな。光太郎にいちゃんのようなドジが仮面ライダーRXであるわけがないよ。玲子おねえちゃんの目の錯覚だよ。」

となってしまいました。それでも怪訝な顔をする玲子おねえちゃんでした。

おわりに

おお。2日間で第5話まで観てしまいました。結構面白かったというのが正直な感想です。この後、白鳥玲子も茂も…おっとネタバレ嫌いな人がいるので書くのはやめておきますが、私はネタバレ賛成派。この話のように最初の方でスジが読めちゃってもそれで良いんです。仮面ライダーはそういう適当なノリの番組です。