仮面ライダーBLACK RX 第24話「パパはドラキュラ」を観て

はじめに

仮面ライダーBLACK RX 第24話「パパはドラキュラ」(脚本:宮下隼一、監督:蔦林淳望、アクション監督:金田治と村上潤)を観て思ったことを書きましょう。澄川真琴さんとの約束を果たすためです。また微妙に趣旨が変わってますが観たと言い張ることができればそれで良いんです。で第23話「ブタになったRX」と似たような題名で題名通りの話とは言えますが実は違う面もあるのが観て、というか初めの場面でわかりましたけどね。「変ね。変よ。(塩沢とき談)」「変はお前だよ。(下條正巳談)」このやりとりの元ネタをわかる人はいないでしょうが、わかる人はわかると思います。まあ何故か楽しめたんですよ。Twitterではあっさりとしか書いていませんが。

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父と息子

父の方は霞のジョーと一緒にクレジットされた片岡五郎さんが演じています。この人の経歴も結構すごくて悪役が多いのですが、今回は確かに悪役かもしれませんが実は被害者という複雑な役。これを見事に演じています。で息子の方はどなたが演じているかは隙間時間では特定できませんでした。まあいずれわかる日が来るでしょうが来ないかもしれません。で何気に(こればっか)岡本美登さんがクレジットされていますが、どの役かまでは私はボーっと観ていたのでわかりません。まあこれも後で見返す時が来た時の見所の一つになるでしょうね。

と思いっきり脱線したところで冒頭の場面です。後でしっかりわかりますが、息子が父の心臓に小さな杭を打ち込んで殺そうとしますが、やはり葛藤があって、できなかったという場面が描かれます。これ重要ですよ。一応、父と息子の名前もこの時点でわかる作りにもなっています。これだけで蔦林淳望監督の力量がわかります。その理由も後でわかるようになっています。本当は名前があるのですが、テーマを描くにはそんなの(ひーでー)は瑣末なものに過ぎないので以後は父と息子で押し通します。

で後でジャーク将軍がしっかり喋りますが、父はクライシス帝国から10年以上前に送り込まれた草の者。忍者のような人だったんですね。忍者といえば

agua.jpn.org

のどこかにこんな記述があるのを思い出しました。

※井伊邸へ侵入したお松にとどめをさす家士の一人に福ちゃん。

作者の興味は福ちゃんこと福本清三さんにあるのは明白ですが、お松のこともしっかり描いてます。で私がTwitterで書いたのはこれだけだったのですが、わかる人にはわかるというか、Twitter公式アプリが勝手に拾い上げたようでして、それなりに閲覧数が多かったことも書いておきましょう。まあ何の記述かはわかる人にはわかるでしょう。

さて草の者の任務は潜入して諜報活動やら工作活動を行なう事にあるわけで見方を変えれば私が(本当に)一時本業としていた仕事とも関係があるといえばあります。だから特撮番組でも時代劇でもスパイアクションでもコンピューターウィルスの手口は似たようなものが拾えるのですが、私の発想は斬新すぎたのか受け入れられず、意図せずにやりすぎてしまい、「まあしょうがないかなあ」と上原正三さんの如く疲れて立ち去ったというのが最近あった事ですが、まあこれはこれで何かの役に立つでしょう。と余計なことをカミングアウトしたところで本題に戻りましょう。でも私は変化球投手ですから、変化球ばかり投げますよ。

で草の者の任務を遂行できた人もいればそうでない人もいます。任務を遂行できた人は、これまた上記のサイトから拾えますが、こんな記述があります。これもわかる人にはどのドラマの話かはわかるでしょう。この話も結構面白かったですよ。緒形拳さんと林隆三さんが浜畑賢吉さんを最終的には倒しますが、倒し方も見所です。

第24話 知られて勝負 1975.6.13

 夫の挙動が不審と、嶋屋に素行調査の依頼が来る。どこか怪しいその男の所業、浮気などではなく里入りの公儀隠密だからたまらない。三年野にあり手柄無い隠し目付は、女を誑かして小藩の抜け荷の証拠をゲット、そして冷血のスパイは道具に使った女を消し、主家を潰してしまった侍が挑みかかってくるのもかわし、隠れ蓑の女房も始末しようとするがこれは仕事屋に阻まれることとなる。

 ロケ地、鯖江上屋敷大覚寺大門。鯖江藩勘定方の情婦・お駒がせがんで入手した抜け荷の高麗人参を隠密・伊八に渡す屋形船、渡月小橋下堀端。用済みとなり始末されたお駒の死体上がる川、嵐山公園中州下の桂川
鯖江藩勘定方・小田切平之介に川合伸旺、はじめ出てきた時は家老と密談していたのでワルかと思ったが、藩を思い情婦には誠意を尽くすイイ奴。抜け荷の証拠を幕府上使に突きつけられ、家老の自刃を見届けた彼は、単身隠密に向かってゆき壮絶な討ち死にを遂げる。

*隠密には浜畑賢吉、色悪までは行かないが粘着質なスパイを好演。

で父がここまで冷徹に任務を遂行できたかというとそうではなかったのが重要なポイントで、父は結婚相手の地球人を愛してしまい、息子を愛してしまったわけです。父の能力はドラキュラみたいなものでクライシス帝国の皆さんもそれを利用して、クライシス帝国の50億の民の食料を増産しよう、という壮大な絵に描いた餅、まさに絵に描いた餅に終わってしまうのですが、一応、彼らなりに目的はあります。それにしても10年もかけて遂行した作戦が失敗してしまうとは、クライシス帝国の皆さんは全く思っていなかったでしょうが、そこはクライシス帝国の皆さん。今までのグダグダぶりを観ている私には、そりゃそうなるでしょう、と醒めた目で見てしまいますが、これもあの大佐(この中途半端な階級もクライシス帝国の皆さんをイラっとさせる要因ではありますが、それなりの実力の持ち主でしかもその正体は…)の登場につながってくるわけです。そんなこと、本放送当時は気がついておりませんでした、私は。なので今回が初見だと言い切れます。

で息子の方も父の能力を薄々察して父を殺そうとまでしますが、やはり父への愛情があるのでそれができません。父も息子のその行動を察していて、自分が殺されても良いとさえ思っているようなのですが、結局それもクライシス帝国の刺客(もはや名前さえもどうでも良くなりました)に察知されて渋々クライシス帝国に利用されるとよく考えたら伊上勝さんがよく書いていた抜忍物ですが、脚本を書いたのは宮下隼一さん。彼なりに捻ってます。

というわけで大まかな流れはわかったでしょう。南光太郎の他、霞のジョーや白鳥玲子もしっかり関わります。

父と息子は生き残った

で上記の流れだと息子が父を殺してしまうと思うでしょうが、そうはなりません。それがわかる場面を描きましょう。父は捕まって拘束されています。そこに仮面ライダーBLACK RX、霞のジョー、クライシス帝国からの刺客、クライシス帝国の皆さん、そしてそして、何と息子がいます。この時点では白鳥玲子はいませんが、後でしっかり登場し、しかも美味しい役回りを演じます。当然戦闘の最中なのですが、息子はうまく立ち回って父とごたーいめーん。これがクライシス帝国の敗北(考えてみればこればかり)につながります。

父「あきお!」

息子は父の決意まで悟ったのか、杭とトンカチを拾い上げて駆け寄ろうとします。やはり父を息子が殺してしまうのか。誰もがそう思いますよねえ。ですが、色々あって息子が父の心臓に杭を打ち込もうとしたその瞬間「その時、不思議なことが起こった。(政宗一成談)」なんてセリフはありませんが、本当にそういうことが起こります。なんと父の心臓の辺りと刺客の心臓の辺りが赤く光り、時々、糸がついているかのように赤い光線で結ばれたりします。それをしっかり観た息子は杭を打ちこむのをやめてしまいますが、それもしっかり仮面ライダーBLACK RXも観ます。そして瞬時に悟ります。そこは歴戦の勇士だからなのでしょうね。

仮面ライダーBLACK RX「あの胸の光だ。奴を倒せば!」

仮面ライダーBLACK RXリボルケインで刺客の胸の光の辺りをしっかりブッ刺して刺客を倒すことに成功します。これで事件は解決するわけですが、まだ続きがあるので書きましょう。この書き方だと霞のジョーが活躍しないように思うかもしれませんが、彼も彼なりに活躍していますよ。

何故か父はドラキュラの能力を失い、彼の餌食となって「ドラキュラ」の能力を持った人も「ドラキュラ」の能力を持った人もドラキュラの能力を失います。まあ御都合主義とも言い切れますが名場面なので問題なし! 仮面ライダーは(以下省略)

ですが、父は倒れてしまい、意識を失ってしまいます。

息子「お父さん。お父さん。お父さん。お父さん。お父さん。」

息子は泣いてしまいます。お父さんが死んでしまったと思ったのでしょう。でもこれで物語が終わるわけがありません。仮面ライダーBLACK RX南光太郎の姿に戻った後、夕日がしっかり映った後、白鳥玲子が駆けつけ、外から扉を開けると夕陽が差し込みます。と同時に父は目を覚まします。もちろん、息子は泣きながら父に抱きついている状態です。なぜ父が目を覚ましたのかはよく考えたらわかりませんが、取りようによっては白鳥玲子が父を助けたようにも錯覚してしまう場面。そう、偶然に過ぎないのかもしれませんが、やはりこの時点で白鳥玲子は戦士の一人だったのでしょう、まだ自覚していませんが。で困ったことに戦士として自覚するのはしばらく先でしかも私も大好きな…余計な事をカミングアウトするのはこの際、やめておきましょう。

おわりに

何とか第24話を観たことも書けました。はっきり書いてしまいますが第23話よりもかなり面白かったです、筋はあらかた読めたと思ったのですが、捻りが加わっていたのは意外でした。で書いているうちに別のサイトからのコピペもとい引用で描けるのではないかと安直に思いましたが、意外とそうでもなかったですねえ。澄川真琴さんと高野槙じゅんさん(「違う」人なんですよ)の活躍も結果的に描けたので人間万事塞翁が馬。私のやり方も適当極まりないですね。

さて次は私と白鳥玲子と奇縁があると私が勝手に思ったあの話です。でもタイトルがねえ。何とかならなかったのですか、江連卓さん。まあ仕方がありませんねえ。