仮面ライダーBLACK RX 第37話「牙むく獣人忍者隊」を観て

はじめに

仮面ライダーBLACK RX 第37話「牙むく獣人忍者隊」(脚本:江連卓、監督:蔦林淳望、アクション監督:村上潤 (C) 東映)を観て思ったことについて書きましょう。深く考えずに勢いだったとはいえ、澄川真琴さんとした約束を守るためです。

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この話、かなり楽しめたことは確かです。何しろ脚本は江連卓さんが書いていますし、村上潤さんがついに単独でアクション監督としてクレジットされていますし、霞のジョーが久しぶりに登場しますし、白鳥玲子が久しぶりに(同時にここで違和感を覚えてしまって今までの不満を爆発させてしまったのも事実ですが)キレキレのアクションを見せてくれますし、吾郎が何故か戦場である風神村までやってきて戦士としては活躍はしませんけど彼の持っている技能を活かして活躍してくれますし(これは思わぬ収穫)、(既にあっていたかもしれませんけど、あ、会っていたのかな)白鳥玲子が七七子と会いますし、光太郎が久しぶりにヘリコプターの操縦士としての姿を見せますし、クライシス帝国が(懲りずに)クライシス帝国の住民の地球への移住計画を進めている事もわかりますからね。

これで「観た」と言い張れるだけの材料を書いたのですが、と同時に本放送後になってから得てしまった情報から妄想してしまったのも事実ですし、当時、仮面ライダーBLACK RXと真面目に向き合おうとしなかった理由を改めて思い出してしまったのも事実なので、本放送で仮面ライダーBLACK RXを観た、私よりもかなり下の世代を怒らせてしまうような事を書かざるを得ないんですよ。いや、先輩ライダーの事を全く知らなかった皆さんにとっては大サービスだったとは思うんですけど、残念ながらギリギリながら「仮面ライダーはストロンガーで終わった!」と今は亡き荒木しげるさんでさえ思ってしまった事を実体験した世代なので、いわゆるジェネレーションギャップで複雑な思い(これでも本音を抑えて書いているつもりですがやはり出てしまうんですねえ)を抱いてしまうんですよねえ。それについては別の記事で書いてもいますので、そちらをご覧いただくとして、後は私の妄想について書かせてください。一応、記事へのリンクを貼ってはおきますが、それなりに凶悪な内容になってしまっています。こう書かざるを得ないのです。

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もしも当初の予定通りだったら

というわけでどうしても書かざるを得ないのが、当時、吉川進プロデューサーが思い描いたであろう、当初の予定通りに進んでいたらという事です。ここから妄想も含んだ文章を書くので割り引いて読んでください。上原正三さんが仮面ライダーBLACKのメインシナリオライターだったけれども途中で「疲れた」と言って降りてしまったことは既に書いたと思います。吉川進プロデューサーは3年続ける事を考えていたようで、これは小林良平さんの証言から裏付けられる事です。そして当初の予定通り続いていれば、途中で「疲れ」なければという前提付きですが、当然、上原正三さんがメインシナリオライターを務めていた事でしょう。上原さんならばたくさん書いて、他の人が書いた話も一応目を通して自分の脚本を書いた事でしょうから、たとえば「白鳥玲子は既に戦士として覚醒したはずなのに何故アクションを見せてくれないのかなあ」というような事は思わないような作りになったはずです。それは金城哲夫さんと一緒に仕事をしたというのも影響しているのでしょうね。

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ただ、そうしたとしても、先輩ライダーを登場させる段になって上原正三さんが違和感を覚えただろうことは確実に言えそうなことで、それは私も散々書いてきました。

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それを思い出してしまったのです。しかも実際に放送された話を見ても、折角、江連卓さんが貼っておいた伏線を他の脚本家が活かしきれていないのを観てしまったので、これからもそうなってしまうのかなあ、と既に複雑な気持ちを抱きつつある状態です。

そして前書いたことの繰り返しになってしまいますが、当初の予定通り(?)に上原正三さんがメインシナリオライターを続けたとしても途中で「疲れた」とか言って降りてしまうかもしれないなあ、と思ってしまうことは間違いないので吉川進プロデューサーの構想通りには進まなかったのではないかなあとどうしても思ってしまうんですねえ。

まあ吉川進プロデューサーも上原正三さんも亡くなってしまったのでもう話を伺うことはできませんので妄想に過ぎないかもしれませんが、仮面ライダーBLACKの後任のメインシナリオライターだと私が勝手に思っている杉村升さんが仮面ライダーBLACK RXを書いていないことまで考えると「やはりねえ」と思ってしまうのですが、その杉村升さんも亡くなっているのでやはり私の妄想になってしまいます。

というわけで考えなくてはいけないのは、どうやって妥協して観ていくか、と敗戦処理のような感じになってしまうわけです。これはこれで難しいので、どうしようかなあ、でも何とかなるかもなあ、と思っている状態です。

おわりに

結局、この記事はお話に全く触れないで終わってしまいましたが、リンクを貼った記事を読めば話を観なければ書けないような事を書いたので、まあ観たとは言えるかなあ、と思います。次は上野めぐみさんが再登場する話ですが、江連卓さんがやはりメインシナリオライターを務めた仮面ライダースーパー1のように、戦士が戦う路線を貫けば良かったのではないかなあ、とも思ってしまう、実際、仮面ライダースーパー1当時の話を読むとそう言い切れるのですが、TBSのせいもあって結局、仮面ライダースーパー1を最後にまたシリーズが中断してしまったのも事実なので、と複雑な事を考えてしまうのもまた事実。しかもそれをほんの少しだけですけど私が体験しているのもまた事実。となると仮面ライダーBLACK RXを観て楽しんだであろう皆さんとは違うことをどうしても考えてしまうのでしょう。やはり藤枝梅安先生や念仏の鉄や日下部孝介ことマイトみたいに割り切って遊ぶしかないのでしょうが、私は「太陽にほえろ!」の滝隆一ことスコッチ刑事みたいな性格になってしまったこともまた事実。これからも捻くれた視点で書いてしまうかもしれない事をお許しください。

こうなることはわかってはいたんですけどねえ。まあなるようにしかならないでしょう。そう割り切ろうとは思います。