はじめに
仮面ライダーBLACK RX 第42話「四隊長は全員追放」(脚本：鷺山京子、監督：小笠原猛、アクション監督：村上潤)を観て思ったことを書きましょう。澄川真琴さんと約束したからです。事実だからこう書いているだけですよ。私は深く考えずに書いてましたが。まあ皆さん、深く考えませんよね。
話の内容
まあお話自体はそれなりに力を込めていたことはわかりました。実質的な主役はゲドリアンでしょう。ゲドリアンが使う怪魔異生獣ゲドルリドルもゲドリアンに因んでいるのはわかりましたからね。で最後に使うだけあって強力でありとあらゆるエネルギーを吸い取ってしまうんですね。そしてそれが理由で仮面ライダーBLACK RXも一度は敗退します。私はウルトラQも観た事があるのでバルンガのような話になるのかなあと勝手に思うと同時に気がついてしまったんですね。霞のジョーや白鳥玲子や的場響子がここにはいない事を。という事はそういう話にはならないかもなあという事にも。他にも思った事がありますけど、それはとりあえず置いておきましょう。
さてクライシス帝国側にも動きがあります。ついにクライシス皇帝陛下のお怒りが頂点に達してしまたのです。そのため、クライシス帝国の皆さんは必死になり、それは必死になるでしょうけど、それが行き過ぎて足の引っ張り合いを始めてしまい、皇帝陛下の怒りを鎮めるための人柱として、よりによって作戦遂行者のゲドリアンを選んでしまったのです、あのダスマダー大佐も含めて。ここも疑問に思ったところで、なぜゲドリアンを助けて作戦を遂行しないのだろうか、クライシス帝国の刺客(本当はこんな表現は使いませんよ。でも最終的にグダグダな結果に終わるのでこう書きがちなのです。)を活用して作戦を遂行すべきなのではないかなあ、とかですね。本当はもっと大きな疑問はあるのですよ。それは考えないようにして観ているのです。そうしないと楽しめませんからね。事実、私が抱いた大きな疑問を抜きにすれば、楽しめそうな話にはなっています。ただ、ゲドリアンも自分が人柱にされた事に疑問を抱いてしまいます。それが伏線にもなってはいるのですが、ここでもう話の筋が読めてしまって、乗り切れなくなったんですね。いや、私はネタバレ肯定派ですし、事実、話の筋が読めても楽しめた話もありました。でも負の連鎖に陥るとダメなんですよねえ。そして私は何故か最終回付近の話を本放送でつまみ食いしていますからダスマダー大佐の素性も知っているのです。でもそれを知ってしまうとダスマダー大佐の行動もよくわかりません。まあ深読みはできるんですけど、その行動に疑問を抱いてしまうのです。そういえば、ヒーロー側の描写に疑問を抱く描写がありました。セリフだけ拾いましょう。文脈無視して切り取っているもので詳細は映像でご確認ください。
南光太郎「今までとは何かが違う。」
またこんなセリフもあります。
白鳥玲子「光太郎さん、私には何の力もないわ。」
は? いや、あるでしょう。そういえば本当に何も力はないけど心は戦士(これが大事だと思っていたんですけどね)の佐原茂も出ていませんよねえ。ここで私は気持ちが完全に萎えてしまったんです。いや、制作者や出演者が力込めていたことはわかりますよ。わかりますけどねえ、と白けてしまったのです。まあ思わない人は思わないでしょう。それこそ十人十色です。だけど私は別件もあって白けてしまいました。今までやっていたことはなんだったんだろうか? 中野へはもう行く資格はないのかなあ。そこまで考えるようになってしまったのです。負の連鎖に陥ってしまったんですね。まあわかる人はわかるかと思いますが、わからない人はわからないかもしれませんが「鉄人タイガーセブン」の主人公に似たような気持ちになっていったのですね。まあ観るのを放棄しかけるかどうかはわかりませんけど、今までやっていた事はなんだったのかなあ、と勝手に考えるようになったのです。私にはそういう真面目なところもあるのです。そういえば藤枝梅安先生も「やめた」とか言って仕掛けをやめた(奇しくもその時の標的は「流れ暴魔」カシムを後に演じる大月ウルフさんが演じた神父でしたけど)事があってヤケになった事がありましたっけ。そんな感じです。
最後はゲドリアンがヤケになって暴走して墓穴を掘り、仮面ライダーBLACK RXもそれをきっかけに怪魔異生獣ゲドルリドルをあっさり倒し、ゲドリアンも死ぬという流れでした。イマイチ納得できなかったんですね。
上原正三の証言
でも他にいくつか思った事があります。まず上原正三さんがこんな証言を残しています。「証言! 仮面ライダー 昭和」からごく一部だけ引用しましょう。
『仮面ライダーBLACK』の時期は、「宇宙刑事シリーズ」を書き、疲れていました。
これは私も思っていた事です。本当はもっと語っています。でもこの文章が全てを物語っているような気がします。同じ渡洋史さんが出た『宇宙刑事シャリバン』と『時空戦士スピルバン』を比べてみるとよくわかります。単体では確かに面白いのですが、二つを比べてしまうとスピルバンの方が疲れていたのかなあと思うのも事実です。
切通理作『シン・仮面ライダー』を語る
そして萎えかけていた私の気持ちをなんとか踏みとどまらせたのが、この動画です。この動画は昨日、偶然知ったものです。私は『シン・仮面ライダー』は未見です。まあ言葉を選んで語ってはいますけど、『シン・仮面ライダー』を未見の人は観ない方がいいでしょう。でも私は切通理作さんのおっしゃる事には頷きながら、笑いながら観てしまいました。別のTweetで「『シン・仮面ライダー』を未見の人は観ない方がいいでしょう。」しっかり切通理作さんにはバレていますが(苦笑)。たまたま別のテレビ番組を観たかったので途中まででいったん止めて、その後、再生を再開してやはり最後まで頷きながら、笑いながら観てしまいました。そして「同じことを考えるのだなあ。」と思って共感してしまいました。既に書いた通り、観るのは注意が必要ですが、あえて貼っておきましょう。
おわりに
本当に人間として恥ずかしいという記事を書いてしまいましたが、私がそう思ってしまったことは間違いのない事実ですのでね、敢えてこう書きました。次回はいよいよ、キングストーンを攻撃するであろう話でしょう、そう、これが私が第42話を観て乗り切れなかった理由です。こういう残念な材料があるのと、いつか書くであろう、先輩ライダーを出さなくても良かったのではないか、と思うことも相俟って、どうも乗り切れないのも事実です。ただ私は『シン・仮面ライダー』も『仮面ライダーBLACK RX』を観ようという気持ちも残っていますので、なんだかんだ言って観るのは確実でしょうね。
酷い内容の記事を書いて本当に申し訳ございません。でも私が白けているのもまた事実です。良いところもあるのに何故かなあ、とどうしても思ってしまうのです。制作者や出演者はやはり雲の上の人ですよ、実際にお会いした人も含めて。大袈裟かもしれませんが。でも私が気安くお話できないかなあと思うのもまた事実なのです。さらにここには書きたくもない別件があってさらに冷や水を浴びせられて白けてしまいました、本当につい最近。まあ相手の方は素直にそう思ったのでしょうが、私がそう聞いて白けてしまったのもまた事実。正直、困り果てています。
まあ誰も悪くないと思うんですけどねえ、私自身も含めた人間の嫌な部分を見てしまって、複雑な気分を抱いています。多分、私と同世代、もしくはもっと上の世代の一視聴者はそう感じてしまうのではないでしょうか。事実、『シン・仮面ライダー』についてはそういう話を複数の人からぼやかした形で聞いています。どうすればいいのか、私もよくわかりません。
