鉄人仮面テムジン将軍

当初は黒十字総統が直接仮面怪人に指令を出していましたが、途中から幹部が登場するようになります。次の4人が登場しました。

  • 日輪仮面
  • 鉄人仮面テムジン将軍
  • 火の山仮面マグマン将軍
  • ゴールデン仮面大将軍

この中で一番私が好きなのが鉄人仮面テムジン将軍です。16日目は彼を取り上げましょう。本放送を観た記憶が残っているのは彼が登場してからです。

 

彼は第20話から登場。それまで日輪仮面が指揮を執っていたのですが度重なる作戦の失敗に怒った黒十字総統によってモンゴルのゴビ砂漠から呼び出されました。第20話冒頭で彼専用の椅子が黒十字軍のアジトに用意され、日輪仮面が座るのを許されなかった事がきっかけでそれが明かされます。日輪仮面は軍団を率いていませんでしたが、鉄人仮面テムジン将軍は鋼鉄軍団という軍団を率いています。配下の仮面怪人は殆どが鉄に関連したものがモチーフになっており、文字通り、鉄の規律を誇っています。鉄人仮面テムジン将軍に歯向かったものは殆どいません。例えば第35話では、鉄人仮面テムジン将軍は度重なる失敗を苦にして自らを十字架に磔にした上で自分を銃殺するようにスチール仮面に命じますが、

スチール仮面「できません。」

と言われるほどです。また、戦いの時も自らゴレンジャーと戦おうとしますが、配下の仮面怪人に「テムジン様、この場はお任せ下さい。」と言われ、撤退する場面が殆どでした。形勢不利と見るや、すたこらさっさと逃げていた日輪仮面とは大違いです。なので鋼鉄軍団の面々から敬意を表されていたのでしょう。ただ、終盤になるとその威厳も薄れ、鉄人仮面テムジン将軍に敬意を表さないものも登場しました。彼の配下の仮面怪人は次の通りです。

戦い方も武人らしく正攻法が目立ち、卑怯な性格の日輪仮面とは大違いでした。また登場早々、第21話でゴレンジャーを出し抜いて古代アトランティス帝国が作った怪飛行船アトランティス号を手に入れる事に成功するなど、智謀にも長けています。配下の仮面怪人も強力なものが多く、ゴレンジャーストームもニューパワー作戦でパワーアップが施されたほどです。

 

そんな彼にも最後の時がやってきます。第42話は実質的に彼が主役の話です。バリブルーンの新兵器ドリルミサイルで地下基地を破壊された事により、黒十字総統から火の山仮面マグマン将軍と共闘するように命令されます。それを潔しとしなかった鉄人仮面テムジン将軍はゴレンジャーと直接対決します。彼はゴレンジャーストームを2発も喰らいますが、2発とも、胸に着用した凍結装置で無効化し、トゲトゲのエンドボールを2つくっつけたまま、バリブルーンを奪います。そしてゴレンジャーに特攻を仕掛けるのです。ですが、アオがオートコントローラーでバリブルーンの操縦を奪って空高く飛ばせた結果、エンドボールの凍結が解けてしまい、バリブルーンごと爆死してしまいます。その死に黒十字総統もゴレンジャーも敬意を表しました。

 

鉄人仮面テムジン将軍の声は飯塚昭三さんが演じています。スーツアクターは日輪仮面などの他の将軍を含めて、新堀和男さんが主に演じていたそうです。黒十字総統とアジトで接する場面が多いため、アカレンジャーが登場する場面と被る事がなかったからでしょう。