「秘密戦隊ゴレンジャー」第32話「青い熱風! バリブルーン応答なし」

はじめに

この記事では第32話「青い熱風! バリブルーン応答なし」を紹介します。脚本は上原正三、監督は北村秀敏です。

バリブルーンを用いた実戦訓練

バリブルーンを用いた実践訓練が富士山麓で行われていました。アオの操縦するバリブルーンが爆弾を投下し、他のメンバーはゴレンジャーマシンでそれを避ける訓練です。なおブルーマシンは当然キレンジャーが運転しています。

その様子を黒十字軍も偵察していました。

ゾルダー「うーん、あの枝が邪魔だな。」

その時、ナタが飛んできて、木を切りました。枝じゃなくて幹を切ってますよ。

ゾルダー「ホイ!」

ゾルダーは大ナタ仮面(声:増岡弘)に例を言いました。

さて訓練は無事終了。将校は明日の訓練も頑張って欲しいと訓示を垂れました。

アジトにて

ところがその将校は黒十字軍のスパイS3号だったのです。スパイは大ナタ仮面軍団の撮影したフィルムを見せながら鉄人仮面にバリブルーンの性能を説明しました。爆撃機としての能力も持っており、給油もせずに世界一周ができ、さらには黒十字軍の開発したブラックZを200個積むことができるのです。しかしバリブルーンの操縦は難しく、並の操縦者では操縦できません。そこで鉄人仮面は新命明に目をつけ、スパイS3号に何か命じました。余談ですが、虹仮面が以前操縦していたような気がしますけどね。

バリブルーン、新命ごと強奪される

そして実戦訓練2日目。今度は江戸川総司令と007が敵の人質になったという想定の訓練です。バリブルーンは待機して参加する予定です。さて新命がバリブルーンに乗り込もうとした時、スパイS3号こと秋月参謀が新命のところにやってきました。待機地点が変更になったというのです。お分かりの通り、これはもちろん罠。しかし、新命がそれを知る由はありません。そして着陸した途端、バリブルーンの車輪は何かに固定されてしまいました。新命が降りた途端、大ナタが襲いかかりました。

新命「誰だ?」

大ナタ仮面「黒十字軍、大ナタ仮面だ。」

新命「なに! 大ナタ仮面。」

大ナタ仮面「我が技を見よ。大ナタ包み割り。」

大ナタ仮面は木を素早く叩き割って薪にしてしまいました。

大ナタ仮面「大ナタカッター。受けてみよ。」

大ナタ仮面は頭についたカッターを飛ばしました。たまらず

新命「くっそー。GO!」

アオは大ナタ仮面と戦いますが劣勢です。大ナタ仮面は大ナタ分身と大ナタ投げでアオを倒しました。

新命、アジトに連れ込まれる

アジトに連れ込まれた新命が見たものは

スパイS3号「悪く思うな。スパイは嘘をつくのが商売でねえ。」

鉄人仮面「戦争にスパイはつきものだ。驚く事はない。」

当然、新命は怒りますが、かなうわけがありません。新命は鉄人仮面から、黒十字軍がバリブルーンにブラックZを積み込んで世界主要都市を爆撃する計画を立てていることを知らされます。

鉄人仮面「そのパイロットを君に頼みたいのだ。」

新命「俺がそんな役を引き受けると思っているのか。」

鉄人仮面「思っちゃいない。だが君しかいないとなると腕ずくでもそうさせるしかないのだよ、新命。」

何か企んでいるようです。

新命「ほう。腕ずくでもね。」

と言うや否や、大ナタ仮面が新命に襲いかかりました。もちろん、それが鉄人仮面の言った「腕ずくでも」ではありませんが、その前に

ゾルダー「ゴレンジャーがバリブルーンを探してやってきます。」

仕方なく

鉄人仮面「なに。今気づかれてはまずい。大ナタ仮面、行け。」

新命は取り押さえられたままです。

大ナタ仮面、囮になる

大ナタ仮面はジープに乗り、出動。それを見つけたアカ、ミド、モモが追跡してきます。

大ナタ仮面「前線基地から出来るだけ遠く引き離すのだ。」

そして頃合いの良いところで応戦。大ナタ包み割りを見せつけましたが、アカ、ミド、モモは大ナタ包み割りが最大の弱点にもなる事を見抜いたのでした。ですが、モモがイヤリング爆弾を放ったあと、爆風が消えた時、大ナタ仮面の姿は消えていました。

ここでCMへ。

今回のなぞなぞ

さてここはスナックゴン。おんや。見たこともない九官鳥がいますよ。太郎が餌としてパンをやっています。九官鳥はパンを食べるのですか? そこへ大岩がやってきました。

大岩「マスター、大盛りカレー4杯じゃ。」

マスター「バカ、連絡が入ったらどうするんだ。」

九官鳥が真似して(?)言いました。

九官鳥「連絡が入ったらどうする?」

大岩「なんじゃ、お主は鳥のくせして。」

九官鳥「アホ、キ。」

マスター「おい、キ。」

ところが大岩は動じません。

大岩「007が詰めてますけん、大丈夫じゃ。」

呆れるマスター。

マスター「しょうがねえなあ、ホントに。」

大岩「ああ、腹減った。」

そこへ

太郎「ねえねえ。立ってないと座れないもの、なあんだ?」

大岩「立ってないと座れないもの? マスター、なんじゃらほい。」

マスターの答えは

マスター「なんじゃらほい。」

大岩「冷たかあ。」

さらに

九官鳥「いい気味だ。へへ。」

大岩が怒って怒鳴ると

九官鳥「バカ、バカ、バカ。」

興奮した大岩は立ち上がりました。

大岩「またバカにしよって。」

その時、イスが倒れました。

大岩「あーあーあ。わかった。これじゃろ。」

太郎「当たり。」

で大岩がカレーを食べようとしたところ

007「マスター、大ナタ仮面なるものが現れたそうです。どうやら新命さんは黒十字軍の手に。」

新命、催眠装置を植えつけられてバリブルーンに乗せられる

そしてアジトではブラックZの積み込みが終了。鉄人仮面は新命に催眠装置を植え付ける事を大ナタ仮面に命じました。その頃、新命は牢の中で大ナタ仮面の大ナタ分身への対抗策を考えていました。そして閃きました。

新命「3人の中の一人を射つのは至難の技だが3人同時に。」

その時、新命は牢から連れ出されてしまいました。そして秋月参謀ことスパイS3号が海城達をブラックZが仕掛けられた地雷地帯へ誘き寄せているところを見せられました。

鉄人仮面「仲間を救う道が一つだけある。大人しく手術台に登ることだ。」

しばらく考える新命。

鉄人仮面「あと30mだ。今にこうなるぞ。」

イーグルの基地が爆発するいつもの映像が映りました。

鉄人仮面「あと10m。」

海城、大岩、明日香、そしてペギーがアップになりました。

鉄人仮面「3m。2m。1m。」

遂に

新命「やめろ。」

鉄人仮面がスイッチを入れると合図が出たのか、スパイS3号は車を止めて引き返しました。

鉄人仮面「君の思いやりに仲間達は感謝するぞ、きっと。」

そして新命の手術は完了。

スパイS3号「まんまと我々のお芝居に引っかかったようだな。ブラックZ地帯なんてのは嘘っぱちさ。なまじ思いやりの心なんて持つから、こういうことになるんだ。」

高笑いする鉄人仮面、大ナタ仮面、そしてスパイS3号。

新命、バリブルーンを発進させる

そして遂に新命はバリブルーンに乗り込みました。

新命「ここで何とかしなければ奴らのロボットにされる。何とかしなければ。」

ちょっと待ってくださいよ。こんな発想をするということは催眠装置は完璧だった訳ではなかったようですね。新命は電極に線をぶっさし、その端子を握りしめました。電流が体の中を流れます。新命はそのショックで催眠装置の無効化することに成功しました…あのー、ちょっと安直な展開ではありませんか、上原正三さん。閑話休題。形勢逆転。

新命「さあ、バリブルーン、大暴れするぞ。よーし。GO!」

皮肉な事に黒十字軍は武器にしようとしたバリブルーンで基地を破壊されました。スパイS3号は焼死しました。海城達も転換し、バーディーで飛びました。

名乗り 

大ナタ仮面「アオレンジャー、生かしては帰さんぞ。かかれ。」

新命は転換し、地上に降りました。

大ナタ仮面「うーん、貴様。」

アカレンジャー「待て。」

ふと大ナタ仮面が声のした方を見ると

アカレンジャーアカレンジャー

キレンジャーキレンジャー

ミドレンジャーミドレンジャー

モモレンジャーモモレンジャー

アオレンジャーアオレンジャー

 

そしてジャンプしますが

アカレンジャー「トイヤー」

アカは宙返り。

 

モモとキが横向きにジャンプ

モモとアオ「トイヤー」

あれ? また声が合っておりませんぞ。

 

今度はミドとアオがXの字型にジャンプするのは良いのですが

キとミド「トイヤー」

これまた声が合っておりません。第27話で初登場した、あの編集ミスバージョンを使っています。

そして左からキ、アオ、アカ、ミド、モモの順に着地して並び

アカレンジャー「5人揃って」

全員「ゴレンジャー」

流れるエンディング。

戦闘開始

しばらく戦います。そして大ナタ仮面一人になりました。大ナタ仮面は結構奮戦します。

大ナタ仮面「大ナタ分身。」

アオ「こいつは俺がやる。」

大ナタ仮面「大ナタ必殺投げ。」

大ナタが3本飛んできたのを避けた後

アオ「トリプルチェリー」

3本の矢が3本とも大ナタ仮面に命中。分身の術定番の幻影ではなかったような気がしますね。

大ナタ仮面「よくもやったな。大ナタハリケーン。」

何をしたかというと、大ナタを高速回転させているだけです。風を起こすつもりだったのでしょう。

ゴレンジャーストーム・ニューパワー作戦

アカ「モモ、ゴレンジャーストーム。ニューパワー作戦だ。」

モモ「OK!」

5人が並び

アカ「行くぞ。GO!」

モモ以外の4人が散りました

モモ「ゴレンジャーストーム・ニューパワー。薪割り。いいわね、行くわよ。キー。」

キ「任せんしゃい。ミド。」

ミド「OK! アオ。」

アオ「オーライ! アカ。」

アカ「OK! トイヤー! フィニッシュ!」

トゲトゲボールは大きな薪に変化。

大ナタ仮面「何だ、こんなもの。大ナタ、包み割り。」

途端に大ナタ仮面は爆発するのでした。

おわりに 

催眠装置を「新命明の炎のような闘魂で(大平透のナレーションそのまま)」破ってしまう展開は無理がありますが、なぞなぞもニューパワー作戦も絶好調。今回から九官鳥ゴンが登場し、なぞなぞで大岩をおちょくる場面もパワーアップしました。もっとも、この時点では九官鳥の名は明かされていませんけどね。