「秘密戦隊ゴレンジャー」第14話「赤い棺桶! ドクロ屋敷の怪」

はじめに

この記事では第14話「赤い棺桶! ドクロ屋敷の怪」を紹介します。脚本は曽田博久、監督は田口勝彦です。

ドクロ仮面登場

黒十字総統の前に棺桶が運ばれてきました。棺桶にはドクロがついていて、その中にはドクロ仮面(声:丸山詠二)が入っていました。ドクロ仮面は黒十字総統に姿を見せるのは見苦しいと考えていたそうです。そしてその顔につくドクロ再生機は別の人間に擦り変わる力があるそうです。でまず最初に取り掛かったのは原子炉爆破です。

海城と大岩、ドクロ仮面の作戦を察知する

さて最近、不気味な鈴の音が響いており、ゴレンジャーは探索に出ておりました。ある夜、東映生田スタジオのそばの坂のあたり(本当に近場で撮影していたのですね)を、海城と大岩が探索していました。その頃、ドクロ仮面は江口博士(柄沢英二)のところにパーティーの招待状と称してドーナツ盤のレコードを送りつけました。時代を感じさせる場面ですね。閑話休題。江口博士がそれを再生すると

ドクロ仮面の声「江口博士、あなたをパーティーにご招待いたします。合言葉はワルツは四分の三拍子。」

江口博士は催眠状態に入り、パーティーに行くことにしました。原理不明です。ところがドクロ仮面には都合が悪いことに江口博士が出るところに海城と大岩が通りかかってしまいました。海城と大岩は江口博士と話をしましたが、その時の様子から臭いと睨み、後をつけました。それはドクロ仮面の計算済みだったようで、江口博士を乗せた車の運転手はゾルダーの正体を表し、ドクロ仮面に「墓場作戦」に取り掛かるよう依頼しました。

さて江口博士を乗せた車は墓場に消えてしまいました。海城と大岩はその中に入りました。不気味なところです。大岩は恐そうにしていますが、「おどば九州男児たい。」と虚勢を張ります。誠直也さんは正真正銘の九州男児ですが、このセリフをどう思ったのかは知りましぇん。

ドクロ仮面「よくきたな。」

たくさんの火のついた蝋燭が出てきて、大岩は恐がりました。海城と大岩は転換して反撃。すると先ほど黒十字総統の前に運び込まれた棺桶が登場。中から現れたのは

ドクロ仮面「ゴレンジャーの諸君。黒十字軍の墓場仮面だ。貴様らに嗅ぎ回られて迷惑だ。」

アカはレッドビュートを食わせようとしましたが、ドクロ仮面はまた棺桶の中に戻ってしまいました。

ドクロ仮面「貴様らの相手はしてられん。一つだけ忠告しておこう。日本は滅びるのだ。」

何をしたいのか、意味不明です。それは兎に角、キレンジャーは力任せに棺桶に頭突きを食らわせましたが

キ「かたかあ。」

これまた意味不明の攻撃です。棺桶は地中に消えてしまいました。

アカ「一体、何を企んでいるんだ。」

これは私もそう思いました。

海城と大岩、ドクロ仮面の作戦を察知する

その翌日。ゴレンジャールームで海城は007から江口博士がその日の朝に帰宅し、無事に帰宅しているという報告を受けました。江戸川総司令は江口博士の勤務先には日本最大の原子炉があることを思い出していました。

「江口博士」、原子炉を爆破しようとする

江戸川総司令の懸念的中。「江口博士」は勤務先に時限爆弾を仕掛けていました。残り時間は1分。そこに海城が登場。海城は転換し、後からやってきた新命に「江口博士」を追いかけるように頼むと、自分は時限爆弾を持ってバーディーで飛び、時限爆弾を投げ捨てました。「江口博士」はドクロ仮面だったのです。

新命「貴様、やはり黒十字軍の。よし、相手になるぜ。」

新命も転換し、アカとアオで挟撃しました。ひとまずドクロ仮面は撤退しました。

ドクロ仮面、今度は白滝博士を狙う

総司令は日本の科学者をガードするように命じました。江口博士と同じ手を使うはずです。さてペギーと大岩がマークすることにした白滝博士のところに怪しいスピードメッセンジャー(潮健児)が登場。お手伝いに化けたペギーにパーティーの招待状を渡しました。

ドクロ仮面「そのレコードはワシの発信する催眠短波の受信機になっておる。」

原理不明ですが、それは置いといて、ペギー、大岩、海城、そして白滝博士は届いたレコードを再生しました。レコードを再生した途端、博士の様子がおかしくなりました。海城はペギーと大岩に博士を部屋の外へ連れ出すように命じ、海城はそのままレコードを聞きました。

ドクロ仮面の声「白滝博士、あなたをパーティーにご招待いたします。合言葉はワルツは四分の三拍子。」

大岩「ドクロ仮面の声たい。」

海城「ゴレンジャーに催眠術は効かんぞ。」

ペギー「残念でした。」

レコードが消滅するのを見ながら

海城「面白くなってきたな。」

そう言いながら、海城は大岩の方を見ました。

今回のなぞなぞ

というわけで大岩が白滝博士に化けて潜入することになりました。先ほどのスピードメッセンジャーは怪しげな料理を作っていました。もちろん、ドクロ仮面の部下です。極上のドクロスープを作っているというのです。ここでCMが挿入され、CMが開けると白滝博士に化けた大岩が到着。白滝博士はロケット工学の権威のようです。既に先客がいましたが、日本の錚々たる科学者ばかりです。料理は全て実態はドクロ。そこへ美しい娘が登場。スピードメッセンジャーに勧められて大岩は娘とダンスを踊ることにしましたが、両手は不気味な感じになっていることに大岩は気が付いていない様子です。さて番組にとって都合のいいことに

娘「なぞなぞが大好きですの。博士は頭が良いそうだから一つ試してみたいわ。」

大岩「どうぞ、どうぞ。」

安請け合いして大丈夫なんですかねえ。

娘「では、カレーが好きなのは誰かしら?」

これ、なぞなぞなのでしょうか? 同じ事を大岩も思ったようで

大岩「(心の声)カレーが好きなの。それはおいどんたい。見破られたかな?」

ですが、これはなぞなぞ。大岩はこう答えました。

大岩「カレーが好きなのは彼女です。」

娘「流石は博士。それでは、あなたは私を好きですか?」

大岩「無論です。」

キスしようとした瞬間、娘はドクロ仮面に変わってしまいました。大岩は悲鳴をあげてしまいました。

スピードメッセンジャー「待て。大岩大太ことキレンジャー。」

変装は全てむしりとられてしまいました。大岩はドクロで作られた輪っかをかけられ、動きを封じられてしまい、さらに牢に閉じ込められてしまいました。牢には今までさらわれた博士が全員閉じ込められてしまいました。ドクロ仮面は日の出とともに作戦を開始すると宣言しました。ドクロ仮面はドクロ再生機で別の博士に化け、地震研究所へ行き、マグニチュード10の人工地震を起こすと宣言しました。

大岩「大変じゃ。海城どんに連絡じゃい。」

海城達も潜入

海城、ペギー、明日香はアジトに潜入。博士達を救出。しかし、既に夜があけております。とその時

大岩「バリブルーンじゃ。」

新命「こんなこったろうと思ってな、待ってたぜ。上がっておいで。」

4人は転換し、バーディーでバリブルーンに乗り込みました。

名乗り

ドクロ仮面の車をアカ、アオ、キ、モモ、ミドが取り囲みました。余談ですが、キレンジャーが遠くに映った後、カメラのすぐ前にモモレンジャーが登場しております。ミドはミドメランをドクロ仮面に投げつけました。

 

ドクロ仮面「おのれ、貴様達は。」

 

アカレンジャーアカレンジャー

アオレンジャーアオレンジャー

キレンジャーキレンジャー

ミドレンジャーミドレンジャー

モモレンジャーモモレンジャー

 

ドクロ仮面「おのれ、貴様らから皆殺しだ。」

アカレンジャー「正義には勝てんぞ。ドクロ仮面、行くぞ。」

そして一人ずつジャンプします。

アカレンジャー「トイヤー」

アオレンジャー「トイヤー」

キレンジャー「トイヤー」

ミドレンジャー「トイヤー」

モモレンジャー「トイヤー」

 

全員着地。前から順にモモ、ミド、キ、アオ、アカの順に並んだ…と思ったら、ドクロ仮面がそこを攻撃。後年、パワーレンジャーの企画が持ち上がった時にアメリカ人が名乗りの場面を見て「なぜこの時に攻撃しないのか?」と疑問を投げかけたそうですが、その通りの事は既に行われていたわけですね。勝ち誇るドクロ仮面ですが、気づくといつの間にか、ゴレンジャーは全員ドクロ仮面の背後に回っており、左からキ、アオ、アカ、ミド、モモの順になっております。

アカレンジャー「5人揃って」

全員「ゴレンジャー」

かかる曲はもちろんエンディングです。

戦闘開始

しばらく戦ったあと、

ドクロ仮面「この棺桶に入ればワシの力は100倍になるのだ。」

それを見たアオは

アオ「よし、高性能小型ミサイルだ。」

モモ「OK!」

第2話で使ったものと同じものなのでしょうか?

アオ「ブルーチェリー」

ドクロ仮面の棺桶に命中。ドクロ仮面は外に出されてしまいました。

ゴレンジャーストーム

アカ「モモ、ゴレンジャーストームだ。」

モモ「OK!」

散る4人。桃色のボールを置きながら

モモ「ゴレンジャーストーム、稲妻落とし。行くわよ。キー。」

キ「任せんしゃい。ミド。」

ミド「OK! アオ。」

アオ「オーライ! アカ。」

アカ「OK! トイヤー。フィニッシュ。」

どこが「稲妻落とし」だかよくわからないまま

ドクロ仮面「打ち返してやる。それ。」

ドクロ仮面は杖でエンドボールを打ち返しましたが

アカ「リターンフィニッシュ。」

今度はドクロ仮面の頭のドクロを直撃。こうしてドクロ仮面は倒されました。

黒十字総統「馬鹿者め。自信過剰だ。おのれ、ゴレンジャーめ。」

おわりに

曽田博久さんの初執筆作です。前回から江戸川権八総司令の服が夏服に変わったことから分かる通り、本放送当時の季節は夏。そこで怪談話となったのでしょうが、なんだか中途半端な作りになってしまいました。凝り過ぎですが、うまくいったとは言い難いです。箸休めというところでしょうか。

 

さて次回からは将軍の幹部怪人が登場。ただこの方も力不足だったのは否めず、数回でお役御免となってしまいます。なぜそうなってしまったのかは初登場回で即座にわかりますよ。