「秘密戦隊ゴレンジャー」第28話「赤い大噴火! 地底基地に潜入せよ」

はじめに

この記事では第28話「赤い大噴火! 地底基地に潜入せよ」を紹介します。脚本は上原正三、監督は山田稔です。

鉄グシ仮面の東京大噴火作戦

鉄グシ仮面(声:依田英助)が鉄人仮面に作戦を説明しています。

鉄グシ仮面「ご覧下さい。このナパームマグマは2000度以上の高温で燃え、しかも水をかけたくらいでは消えません。」

まあ2000度以上で燃えていると言う時点で水をかけただけでは消えないのは自明ですな。

鉄人仮面「ふ、ふ。流石、吉野博士。鉄グシ仮面、地底工場の建設は進んでいるか?」

鉄グシ仮面「すこぶる順調です。」

鉄グシ仮面は立ち去りました。鉄グシ仮面は地中から攻撃して地割れを起こし、破壊活動を行うつもりなのです。

鉄人仮面「よくやったな、吉野博士。」

吉野博士「これで私は帰らせてもらう。」

どうも吉野博士は嫌々協力させられていたようですが、黒十字軍はそんな甘い組織ではありません。

鉄人仮面「待て。博士がいなければ東京大噴火作戦は成功しない。」

吉野博士「実験が終わったら、自由にすると言ったはずだ。私はこれ以上協力はしない。」

そんな甘い考えが通用する黒十字軍ではありません。

鉄人仮面「いや、あなたはする。一人娘は可愛いはずだからなあ。」

吉野博士「なんだって。たみをどうするつもりなんだ。」

なんと定番な作戦なのでしょうか。

今回のなぞなぞ

さて吉野博士の一人娘たみちゃんは太郎の友達でした。なんて都合の良い設定なのでしょう。太郎は白い巨人軍の帽子を被っています。それを物陰から鉄グシ仮面が見ており、部下に何か命じました。さて太郎はブランコに乗り、同じくブランコに乗るたみにこう言いました。

太郎「なぞなぞやろう。赤ん坊は楽々登れるが、親は絶対に登れないものな〜んだ?」

たみは無言です。そこへ鉄グシ仮面の部下が近づいてきました。それを気にせず

太郎「それはね、親の背中だよ。」

鉄グシ仮面の部下はたみに声をかけ「パパに会わせてあげよう。」と言いました。たみはついて行こうとしましたが

太郎「知らないおじちゃんについて行っちゃダメだよ。」

図星だったからか鉄グシ仮面の部下は太郎を突き飛ばしました。たみも鉄グシ仮面の部下を怪しみ、ついていくのを拒否しましたが、既に抱かれた状態なので後の祭り…と思ったらペギー登場。たみの救出に成功しました。

ペギー「誰に頼まれたの? 言いなさい。」

人造人間キカイダーで使われた曲が流れる中、鉄グシ仮面の部下はゾルダーに刺し殺されました。ゾルダーの姿をペギーはしっかり目撃。毎回思うのですが、これ、意味ないんじゃないでしょうか。瀕死の部下は「工事現場、黒十字…」と言い残して息を引き取りました。男の手首には手錠の跡がありました。

ゴレンジャー、吉野博士探索に乗り出す

海城達は先ほど殺された部下が持っていた自動車免許証を元に調査を開始。あの男がいた工事現場に吉野博士もいるはずです。手がかりがつかめず海城とペギーが途方に暮れている丁度その時、一人の男がぶつかりました。男は手錠をしています。なんと都合の良い展開なのでしょう。海城とペギーはその男を追跡しました。海城とペギーは新宿遊歩道公園四季の道で男を追い詰めました。逃げ出してきたのか酷くおびえています。

男「殺さないでくれ。」

海城「落ち着け。俺達は黒十字軍ではない。」

まず海城とペギーは先ほど殺された男が一緒に働いていた事を知り、次に何を作っていたのかを尋ねました。恐ろしいものを作っていると言うのです。

海城「黒十字軍は一体何を企んでいるんだ。」

男「大噴火そう…」

とまで言ったところで先ほどかかった、人造人間キカイダーで使われた曲が流れ、男は何者かの手で殺されてしまいました。

鉄人仮面、ゴレンジャーが捜索に乗り出している事を知り、作業を急がせる

鉄人仮面は鉄グシ仮面からゴレンジャーが調査に乗り出しているという報告を受けました。

鉄グシ仮面「しかし、地底工場を発見されることはありますまい。」

鉄人仮面「ゴレンジャーを甘く見ては行けない。作業員を倍にして完成を急げ。」

鉄グシ仮面「は。」

ゴレンジャーストーム・ニューパワー作戦とは

さてゴレンジャールームでは海城が変装していました。ヒッピーではないのですが、それに似た感じのすっ飛んでいる格好です。

ペギー「まるで別人みたい。」

当然、目的は作業現場への潜入捜査です。そこへ

新命「総司令、相場の3倍、しかもキャッシュで払っている手配師が現れました。ま、だいぶ労働者をかき集めているようなんですがねえ。」

あーあ。呆気なく黒十字軍の作戦はバレちゃったようですよ。

総司令「おいみんな、よく聞け。敵はますますスケールの大きな作戦を展開。それに伴って仮面も強力化している。そこで我がゴレンジャーも必殺技をパワーアップしなければならない。」

ペギー「ゴレンジャーストーム・ニューパワー作戦もその一つですね。」

総司令「そうだ。敵仮面の弱点を探り、その弱点を突くゴレンジャーストームが必要なわけだ。」

ここまで説明した後で

総司令「おい、海城。いよいよ出番だぞ。」

スナックゴンにて

さてスナックゴンでは相変わらず大岩がカレーを食べていました。既に5杯食べており、おかわりでもう6杯目です。吉野博士の娘たみも一緒です。そこへ海城があの格好で登場しました。

海城「吉野たみちゃんだね。」

大岩は怪しい奴が来たと思い、警戒。海城に襲いかかりました。

海城「早まるな。俺だよ、俺。海城だよ。」

大岩もやっと気がつきました。

海城「たみちゃん、お父さんにはきっと会わせてあげるから。大人しく待っているんだよ。」

たみ「お約束よ。」

海城はたみちゃんとゆびきりげんまんするのでした。

海城、作業現場に潜入

新命の報告通り、新宿中央公園手配師が来ていました。

手配師「ちょっと、そこの兄さん。今日は相場の3倍だよ。」

海城「行く。行くよ。」

凄い軽いノリに騙された相場師は海城をトラックに乗せてしまいました。まあ単に海城の顔を知らなかっただけかもしれませんが。で作業現場についてトラックを降りた途端、ゾルダーの皆さん登場。手錠をはめられてしまいました。

海城「金は?」

相場師「そんなもんない!」

それにしても海城の格好は派手ですねえ。文章では表現不能です。

男「なんでこんなことするんだ。畜生。」

すかさずフォローに回る海城。

海城「(ゾルダーに)勘弁してくんしゃい。大人しくさせるけん。(男に)後で助けてやるけんね。」

大岩大太の真似でしょうか? そして海城達は地下へ降りるようにゾルダーに命じられました。海城は地下への入り口でわざとヘルメットを放り投げました。

ゾルダー「生意気な奴だ。」

ゾルダーに突き飛ばされて倒れた海城は、その時、何気なく発信機も落としました。

バリブルーン発進

早速信号が送られ、新命はバリブルーンで出動。入口付近で

新命「放射線キャメラスイッチオン。」

バリブルーンが来たのを黒十字軍が見逃す筈がありません。鉄グシ仮面は海城が落とした通信機を発見しました。誰かが潜入したのは明白です。

鉄グシ仮面「今に尻尾を掴んでやる。」

大噴火装置発見

さて海城は仲間の作業員に聞いてみましたが、何を作っているのかはわかりません。ただ床からは機械音がしました。ここで鉄グシ仮面は5分間の休憩を命じました。海城は先ほどの地下入口へ行き、先ほど落とした通信機で新命と通信。新命によれば地下に巨大な機械があることがわかったそうです。ですが、その通信は鉄グシ仮面に傍受されていました。怒り狂う鉄グシ仮面。

鉄グシ仮面「忍び込んだのは海城だったのか。今に見ていろ。」

と言いながら、鉄グシ仮面は海城を暫く泳がせる事にしたようです。海城は隠し持っていた器具で手錠を外す事に成功。そして巨大な装置をついに発見しました。

海城「一体、何の装置だ。」

と言うや否や

鉄グシ仮面「大噴火装置だ。海城、よく来たな。」

展開はや。

海城「大噴火装置。この装置で噴火を起こすつもりか。」

鉄グシ仮面「ゴレンジャー基地もマグマの下に埋まるのだ。」

なぜ悪の組織の人はペラペラ作戦を喋っちゃうんでしょうかねえ。得意になって自慢したいのでしょうか。

海城「そんなことは俺がさせん。GO!」

海城は転換。戦闘開始です。ところが

鉄グシ仮面「はやまるな、アカレンジャー。お前が無茶をすると吉野博士が死ぬ事になるぞ。」

ゾルダーが吉野博士を連れてきました。アカレンジャーの脳裏にたみちゃんと約束した場面が浮かびました。

アカ「勝手にしろ。」

海城、風船にメッセージをつけて飛ばす

CMが明けると海城と吉野博士は牢に閉じ込められていました。あの大噴火装置を破壊しないと大変なことが起きる、でも牢から出るのは難しい、と悲観的な事を言う吉野博士に

海城「希望を持ってくださいよ。たみちゃんが待ってますよ。」

吉野博士「たみは無事でいるんですね。」

海城「はい。」

海城は明かり取りの窓がある事に気がつきました。しかし鉄格子がはめられています。

吉野博士「なんとか外と連絡を取る方法はないでしょうか。」

海城「よし。」

海城は靴底にも何か隠していました。

海城「電波なら探知されるかもしれないが、これなら大丈夫だ。」

海城が取り出したのは風船。風船にメッセージを結びつけ、海城は飛ばしました。それを新宿中央公園で007と明日香が目撃。明日香は転換し、ミドメランで風船を捕まえました。バーディーの方が良かったのではないかと思いますが、それは置いといて、風船に結び付けられたメッセージは総司令の手に渡りました。

総司令「海城が捕まった。工事現場の地底には大噴火作戦を実行するための工場が建設されている。これは地図だ。」

大岩達も作業現場に潜入

今度は大岩が屋台を仕立てて地下工事現場に潜入しました。

大岩「ああ、御苦労さんじゃのう。御苦労さんじゃのう。あったかい中華そばはどうかのう。」

ペギーと明日香も潜入し、大岩に「ラーメン頂戴」と言いました。新命もやってきました。当然、ゾルダーが襲いかかりましたが、と同時に戦闘開始。

ペギー「速く逃げなさい。」

明日香「速く逃げろ。」

4人は作業員を逃すと同時に牢を探索。遂に海城と吉野博士が閉じ込められている牢を開ける事に成功しました。ですが

鉄グシ仮面「いいか。大噴火作戦開始。」

展開はや。

凄い威力です。

名乗り

地下工場でアカ、アオ、ミド、キが鉄グシ仮面を取り囲みました。

鉄グシ仮面「もう一人はどうした?」

モモ「ここにいるわ。」

鉄グシ仮面「お前達は?」

 

そして名乗ります。今回はここからエンディングのメロオケが流れます。

アカレンジャーアカレンジャー

アオレンジャーアオレンジャー

キレンジャーキレンジャー

モモレンジャーモモレンジャー

ミドレンジャーミドレンジャー

 

そして今回は地下なのでジャンプなし。その代わり、

アカレンジャー「GO!」

アオレンジャー「GO!」

キレンジャー「GO!」

モモレンジャー「GO!」

ミドレンジャー「GO!」

と走り出します。

 

そして左からモモ、ミド、アカ、アオ、キの順に(ジャンプしていないはずなのに)着地して並び

アカレンジャー「5人揃って」

全員「ゴレンジャー」

下から煽って撮っています。

鉄グシ仮面「遅かったな、ゴレンジャー。もう噴火装置を止める事はできぬ。東京はマグマに埋まるのだ。」

高笑いする鉄グシ仮面。

戦闘開始

それでも暫く戦います。

キ「おどばキレンジャーたい。怒ればでっかい噴火山たい。」

いつもと違うセリフですね。

アオ「ブルーチェリー。」

モモのそばにいたゾルダーが倒されたので

モモ「サンキュー。いいわね。行くわよ。」

地下でイヤリング爆弾使って大丈夫なんですか?

と言うわけでゾルダーは全員倒されました。ミドは自分が回転してからミドメランを放つ回転ミドメランを放ちましたが効きません。鉄グシ仮面は髪を結う時に使うような櫛の形をした杖から鉄グシファイヤーを放ちましたが

モモ「モモミラー火炎返し」

で返され、苦しみます。鏡って火炎を返せるのですか?

その後はブルーチェリーやらレッドビュート(電撃付き)やらを食らい、鉄グシ仮面、ピンチ。

ゴレンジャーストーム・ニューパワー作戦

アカ「ニューパワー作戦だ。」

5人が並び

アカ「GO!」

モモ以外の4人が散りました。なおここは地下です、地下。

モモ「OK! ゴレンジャーストーム・スッポンだ。いいわね、行くわよ。キー。」

キ「任せんしゃい。ミド。」

ミド「OK! アオ。」

アオ「オーライ! アカ。」

途中、ボールは壁やら柱やら天井やらにぶつかって跳ね返っています。

アカ「OK! トイヤー。フィニッシュ。」

なんとアカは助走して少しジャンプし、トゲトゲボールを蹴りました。繰り返しますが、地下ですよ。するとトゲトゲボールはスッポンに変形。

鉄グシ仮面「スッポンが噛み付いたあ。」

そして鉄グシ仮面は爆発。

アカ「噴火装置を止めよう。」

しかし

モモ「フルオートになってるわ。」

キ「え。これは止める事はできんばい。」

ですが

アオ「バリブルーンで動力室にドリルミサイルを撃ち込むしかないな。」

と言うわけで

アカ「よーし、やってみよう。」

アオ「よーし、バリブルーン、オートコントローラー。」

アカは吉野博士を抱えてバーディーで飛び、バリブルーンに乗り込みました。他のメンバーもバリブルーンに乗り込みました。今回の助手はモモ。モモはドリルミサイルを発射。こうして噴火装置は破壊されたのでした。

おわりに

前回から技斗担当が岡田勝さんに代わりましたが、やはり遊びが目立ちます。今回は地下、即ち屋内なので名乗った後のジャンプはなし。戦闘中の遊びは多いです。この遊びは増えていきます。

 

そして前回からゴレンジャーストーム・ニューパワー作戦が登場していますが、話の流れをみる限りでは今回が初登場を想定していたと私は思っています。なお前回の監督は折田至さんで今回は山田稔さん。後の話を調べてみると山田稔監督は3話持ちで撮影し、折田至監督は2話持ちで撮影したことがわかります。ただお二人のうちどちらが先に撮影に入ったのかはわかりません。

 

なお次回は折田至監督が演出しています。ただし、脚本は上原正三さんではなく曽田博久さんです。