「秘密戦隊ゴレンジャー」第22話「黄色い空襲! アトランティスの悪夢」

はじめに

この記事では第22話「黄色い空襲! アトランティスの悪夢」を紹介します。脚本は上原正三、監督は山田稔です。

キレンジャーアトランティス号を追跡するが失敗

鉄人仮面と歯車仮面はゴレンジャーを出し抜いてアトランティス号の奪取に成功しました。飛び去るアトランティス号。もちろん、臨戦態勢に入っています。

大岩「へー。あげなしてアトランティスから遥々飛んできたばってんのう。素晴らしか事たい。」

呑気な発言ですねえ。海城もそう思ったのか

海城「感心している場合じゃないぞ。なんとか奪還しなきゃ。」

それに対する答えは

大岩「ええい。あんなへなちょこども、おいどんに任せんしゃい。GO!」

大岩は転換し、バーディーで追いかけました。何かが違うのではないでしょうか。まあ色々あって、キレンジャーは地上に降りる羽目に陥りました。

海城「このままじゃやられてしまう。やりますか。」

新命「やりましょう。」

海城「よし。」

一体、何をするのでしょうか? まず海城は自分達が囮になるので清水博士といさむの警護をペギーに頼みました。そして残りの4人はレッドマシン、ブルーマシン、グリーンマシンに乗り込み、囮になりました。

鉄人仮面「北北西に進路をとれ。」

これは明らかに遊びでしょうな。鉄人仮面は爆弾を落としたり、機銃掃射をしたりしました。

鉄人仮面「ゴレンジャーはこれくらいで良かろう。よし、アトランティス計画に移れ。」

歯車仮面(声:丸山詠二)「了解。」

歯車仮面も鉄人仮面に敬語を使っております。

アカレンジャー「恐るべき飛行船だ。」

今回のなぞなぞ

さてここはどこかの公園。どうも東映生田スタジオから北へ山を登っていったところにある場所でロケをしたようです。太郎達が野球をしています。そこにグリーンマシンに乗る明日香と大岩が来ていました。パトロールの途中のようです。

大岩「明日香、悪いが先に行っといてくれんかのう。」

明日香「大ちゃん、あんまり道草食うと総司令殿に怒られるばってんのう。」

大岩「わかってる、わかってるけんのう。」

なんと呑気な人なのでしょう。大岩は太郎と一緒に野球を始めようとしましたが

太郎「ダメだよ。大岩さんは三振ばかりじゃないか。」

大岩「そんな冷たいことは言わんと。」

太郎「じゃあ、なぞなぞができたら入れてあげる。」

大岩「よーし、こい。」

そう来ましたか、上原正三さん。

太郎「赤、青、黄の三つの目で道に立って睨んでいるおばけな〜んだ?」

大岩「赤、青、黄の三つの目で道で睨んでいるおばけー。なんじゃらほい?」

これ、そんなに難しいですか? その時、大岩の目に入ったのは信号。

大岩「わかった。信号じゃろ。」

太郎「御名答。」

大岩「どうじゃい。おどんはなぞなぞ博士じゃけんのう。さあ、打たせてもらうばい。」

そんなに威張れるものなんですかねえ。太郎はこう言います。

太郎「可哀想だからわざと易しいの出してあげたのにさ。」

で太郎が投げる球を大岩が打ったのですが…

太郎達、歯車仮面に拉致される

太郎「あ、飛行船だ。」

上空にアトランティス号が。展開はや。子供達は野球そっちのけでアトランティス号を見に集まってきました。

歯車仮面「よし、今だ。」

ゾルダーが投げた網で子供達は一網打尽。呑気な大岩は何故かヘッドスライディングでホームインしながら

大岩「どうじゃい、セーフだろう。」

気付いた時には太郎達は宙吊り。

大岩「太郎君! おい、子供達をどうするんじゃい。」

その質問には答えず

歯車仮面「これでもくらえ。」

機銃掃射を食らわせました。

歯車仮面「いい人質ができたぞ。」

大岩と新命、バリブルーンで追跡

総司令「バリブルーンで追跡だ。」

新命「わかりました。大ちゃん、(大岩の肩を叩いて)行くぞ。」

大岩「あいな。」

というわけでバリブルーン発進。

キ「なあ、アオ、子供達が殺されたらどうすればいいんじゃ。」

アオ「殺されんよ。」

キ「なぜわかるんじゃ。」

アオ「殺すつもりなら、爆弾を投下してる。」

キ「それもそうじゃのう。」

一方、迎え撃つアトランティス号には鉄人仮面も乗っていました。

歯車仮面「鉄人仮面、バリブルーンが来ます。」

鉄人仮面「奴らは攻撃できない。よく引きつけて撃て。」

衛兵「ホイ。」

歯車仮面「大砲用意。子供達をおろせ。」

ゾルダー「ホイ。」

太郎達を入れた檻がアトランティス号から宙吊りになりました。

アオ「下へ潜ってロープを切る。キ、頼むぞ。」

キ「よっしゃ。」

バリブルーンが近づきます。

鉄人仮面「撃ち方用意。」

太郎「バリブルーン、来ちゃダメだ。危ないぞ。」

太郎も第12話から成長したようですね。これは第27話の伏線でしょうね。弾がアオにあたり、バリブルーンはピンチ。

キ「アオ、自動操縦に切り替えるんじゃい。」

アトランティス号では

鉄人仮面「やったぞ。」

歯車仮面「やっつけました。」

本当に鉄人仮面は手強い相手です。バリブルーンはなんとか墜落の危機を免れました。

アオ「キ、煙幕を出すんだ。」

キ「よっしゃ。スイッチオン。」

バリブルーンは煙幕を出しました。

キ「危ないところじゃった。」

アオ「残念だが引き揚げよう。」

キ「あいな。」

と言う訳でバリブルーンは退却。

歯車仮面「しまった。逃げられた。」

しかし鉄人仮面は落ち着き払っています。

鉄人仮面「奴らは必ずまた来る。今度こそ撃ち落としてやる。」

日本沈没の危機

悔しがるゴレンジャーの面々。そこへ総司令が清水博士を連れてやってきました。日本が沈むかもしれないと言うのです。

新命「どう言うことです、清水博士。」

新命は顔に包帯を巻いて痛々しい姿です。

清水博士「黒十字軍は富士火山帯の調査を進めています。おそらく日本を第2のアトランティスにするつもりだと思います。これをご覧ください。」

博士は絵図をゴレンジャーの面々に配りました。

清水博士「戦いに敗れたアトランティスアテネ軍に占領されました。そこでアトランティスの王は降伏を拒否し、水爆を火山帯の中で爆発させ、アトランティス大陸を海中に沈めた。自分の国を敵に渡したくなかったのでしょう。」

1万1千年前に水爆があったのだろうかと言う瑣末な疑問を挟む者はゴレンジャールームにはいません。

清水博士「火山帯の内部で水爆を爆発させれば少なくともマグネチュード12の地震を起こす事が可能です。」

このプロット、イナズマン最終回やイナズマンF最終回でも見た記憶があるのですが、上原正三さん。閑話休題

海城「マグネチュード12か。」

大岩「そりゃ、一大事ですたい。」

清水博士は思い過ごしかもしれないと言いましたが、アトランティス号が富士山の上をウロウロしていた事を新命は思い出しました。

海城「アトランティスの二の舞はごめんだ。」

総司令「そうだ。ゴレンジャーの総力をあげて阻止せねばならん。」

明日香は水爆を盗み出したらどうだろうと考えましたが、ペギーは運び出すのが難しい事と太郎達が人質にされている事を挙げて難しいと考えました。その時、大岩が水爆を爆発させない方法を考え出しました。そして、おや、今まで見た事がない無線機を大岩が改造しておりますぞ。機械に強いとヒスイ仮面も調べ上げていましたね。

大岩「さあ、できたぞ。これさえあれば水爆なんてへっちゃらだい。頼むばい。」

キレンジャーアトランティス作戦阻止に出動す

CM明けて、ここは黒十字軍のアジト。

鉄人仮面「歯車仮面はアトランティス号で富士山上空で待機せよ。水爆突入はこの地点だ。」

歯車仮面「アトランティス作戦、見事成功して御覧に入れます。」

その時、監視カメラにキレンジャーの姿が映りました。木の枝で偽装していますがバレバレです。

歯車仮面「片付けて参ります。」

鉄人仮面「一人で来るとはバカな奴だ。」

と言う訳で

歯車仮面「一人できたか、キレンジャー。いい度胸だ。これをくらえ。」

歯車仮面は巨大な歯車を投げつけました。キレンジャーは歯車に空いていた穴に両腕がはまってしまい、手錠をかけられたような状態になってしまいました。あれ? あまりにも無策すぎるような気がします。何か狙いがあるのでしょうか。

歯車仮面「キレンジャーをひっ捕らえてまいりました。」

鉄人仮面の前にキレンジャーが連れてこられました。

キレンジャー「お主が将軍か。やっつけてやるばい。」

キレンジャーは鉄人仮面に向かって行きましたが、衛兵に取り押さえられてしまいました。結局、キレンジャーは連れ出されてしまいました。

歯車仮面「さて此奴をどうします?」

鉄人仮面「富士山の噴火口にでも叩き込んでやれ。」

歯車仮面「ハ、ハ。」

と言う訳でキレンジャーアトランティス号の中に連れ込まれました。

歯車仮面「アトランティス号、発進。」

一方

キレンジャー「水爆はどこにあるんじゃい。どこにも見当たらんがのう。」

何か魂胆があるようですが、今の所不明です。歯車仮面はまた子供達の檻をおろしました。それを地上からみはる008達イーグルの皆さん。そしてゴレンジャーの面々(除くキレンジャー)。

歯車仮面「アトランティス作戦を実行する。水爆を持ってこい。」

ゾルダーが持ってきたのは乾電池くらいの小さなもの。水爆ってこんなに小さいんですね(棒)。歯車仮面は水爆を自分の体にセットしました。

キレンジャー「歯車仮面が水爆だったんか。」

なんか違うような気もしますが、まあ大まかには合っています。歯車仮面は装置を試運転させました。

歯車仮面「なかなか調子がいいぞ。これさえあればどこにでも潜り込んで水爆を仕掛けられる。」

キレンジャー「あの歯車で火山帯に潜り込み、ドカンするつもりじゃ。」

とそこまでわかったところで

歯車仮面「キレンジャーを富士山頂の噴火口へ叩き込め。」

ここでキレンジャー、反撃開始。

キレンジャー「おいどんを縄で縛って安心したのが大間違いじゃい。」

と縛られた縄を自分で解いてしまい、戦闘開始。そして歯車仮面を抱えながら飛び降りました。

歯車仮面「地上に下ろせば俺の水爆が作動するぞ。」

キレンジャー「そうはさせんばい。」

キレンジャーアイマスクをYTCに変えました。そう。キレンジャーアイマスクの武器を持っていたのです。でも無線機では戦闘では使えませんよねえ。でやっと活用の場が登場したと言う訳です。

キレンジャー「磁力コントローラー。」

そしてキレンジャーは先程取り付けられた装置を外す事にも成功。

歯車仮面「しまった。水爆装置が効かなくなった。」

キレンジャー「水爆装置は抜き取ったばい。」

怒った歯車仮面は先程キレンジャーに食らわせた回転歯車を子供達を吊るロープに投げつけ、切ってしまいました。子供達の檻が落ちて行きます。

アカ「バーディーだ。」

アカ達4人が檻を掴み

アカ「さあ、もう大丈夫だ。」

ゴレンジャーは子供達の救出にも成功したのでした。

名乗り

その後、アカ達はキと合流。歯車仮面から見て、左からミド、アカ、キ、アオ、モモの順に並んでいます。

歯車仮面「お前達が噂のゴレンジャーか。」

そして一人ずつジャンプします。

アカレンジャー「トイヤー」

アオレンジャー「トイヤー」

キレンジャー「トイヤー」

モモレンジャー「トイヤー」

ミドレンジャー「トイヤー」

ジャンプの仕方がいつもと違っていますね。

 

アカレンジャーアカレンジャー

アオレンジャーアオレンジャー

キレンジャーキレンジャー

ミドレンジャーミドレンジャー

モモレンジャーモモレンジャー

 

そしてまた一人ずつジャンプします。

アカレンジャー「トイヤー」

アオレンジャー「トイヤー」

ミドレンジャー「トイヤー」

キレンジャー「トイヤー」

モモレンジャー「トイヤー」

 

そして左からモモ、ミド、キ、アオ、アカの順に並び

アカレンジャー「5人揃って」

全員「ゴレンジャー」

流れるエンディング。

戦闘開始

しばらく戦いますが、ゾルダーは全員倒されました。取り囲まれる歯車仮面。歯車でミドメランは破りましたがレッドビュートとブルーチェリーを受けてダメージを受けました。

歯車仮面「よーし、この歯車で噛み砕いてやる。」

と顔についた歯車を作動させましたが

キ「磁力コントローラー。」

これはきき、歯車仮面は苦しみます。

ゴレンジャーストーム

アカ「ゴレンジャーストームだ。」

モモ「OK! 」

アカ「行くぞ。」

散る4人。

モモ「ゴレンジャーストーム。いいわね、行くわよ。キー。」

キ「任せんしゃい。アオ。」

アオ「オーライ! ミド。」

ミド「OK! アカ。」

アカ「トイヤー。フィニッシュ。」

こうして歯車仮面は倒されました。

アトランティス号、撤退

ですがアトランティス号は無事です。ゾルダーが爆弾を落とし、更に

鉄人仮面「ゴレンジャー、よーく聞け。我々は必ずアトランティス計画で日本を海中に沈めてみせるぞ。」

アカ「黙れ。ゴレンジャーがいる限り、お前達に勝手な真似はさせんぞ。」

 

そしてアジトでは

黒十字総統「アトランティスのしまつりが早く見たい。今度は失敗するな。」

何度も申し上げた通り、安藤三男さんは江戸っ子なので「アトランティスの火祭り」と言いたかったのです。

鉄人仮面「は。凄い男を呼んでございます。針金仮面。」

針金仮面(声:西尾徳)「は。」

次回へと続きます。

おわりに

今回の見所は鉄人仮面の手強さとキレンジャーの武器YTC初使用というところでしょうか。この頃、小松左京さんが書いたSF「日本沈没」が流行っており、日本沈没という作戦はこれも踏まえたものです。キレンジャーのYTCは御覧の通り、無線機で劇中では磁力コントローラーに改造して使用しています。無線機では戦いの最中に使用することはできません。なので今まで戦闘場面でキレンジャーアイマスクを変形させずに怪力と柔道技で戦っていた訳ですね。なのでYTCの登場は数回に止まっています。まあ、この問題(?)はニューゴレンジャースーツに変わった時に解消されます。

 

この回は3話持ちの2話目。次回はアトランティス号との決着が遂に着きます。