仮面ライダーBLACK RX 第16話「奇跡の谷の姫君」を観て

はじめに

仮面ライダーBLACK RX 仮面ライダーBLACK RX 第16話「奇跡の谷の姫君」(脚本:江連卓、監督:蓑輪雅夫、アクション監督:金田治と村上潤)を観て思ったことを書きます。澄川真琴さんとの約束を果たすためです。

hirofumitouhei.hatenablog.com

さて一度した約束は何がなんでも守らなくてはならないというのは私の好きな上原正三さんが何度も書いています。「キャプテンハーロック」では原作にはない少女をわざわざレギュラーに設定して、この話を書いています。もっとも私はまともに「キャプテンハーロック」を観ていないので伝聞の形でしか書けませんが、これまた私の好きなイナズマンF(とはいうものの特撮ファンが話題にしがちな「デスパーシティー」は子供の頃は興味なく、荒井誠のかっこよさやガイゼル総統の恐さやウデスパーやウデスパー兄弟や合体ウデスパーなどのデスパー軍団の皆さんの魅力やライジンゴーの活躍に興味がありました。サデスパーの存在は最近まで忘れ去っていました。ですが、大人になって色々余計な知識を得た今になって観直して気がついた事もありますので後に書くかもしれません。)で合体ウデスパーを倒す話は、偶然混線して受信した、渡五郎や荒井誠とはなんの面識もない少年の「破傷風の血清を持ってきてください」という少年の叫びを聞いて、「必ず血清を届ける」と約束し、渡五郎も荒井誠もその約束を果たすために一生懸命努力する、という話なのです。もっとも幼かった私はそんな凄い話とは気づかずに合体ウデスパーを倒す話としか受け止めていませんでした。

とここまででかなり記事の長さを確保できましたので本題に入りますが例によって端折って書くので皆さんが満足する内容になるかどうかはわかりません、とズルすぎる言葉を書いておきましょう。想定外に皆さんの琴線に触れた記事もあれば想定外に受けなかった記事もありますので書いてみないとわかりません。書いているうちに話のテーマを拾えなかったのに気づいてしまったけれども後戻りできなかったので敢えてそのまま書き通した記事もあります。

霞のジョー

江連卓さんの脚本はやはり濃くて、伏線貼りまくりなので端折って書くのはこれまた難作業です。でもできる限り端おります。やはり外せないのが前回から登場している霞のジョー。今回はしっかりと南光太郎と関わり、最終的には友情を結んでしまいます。これが後々クライシス帝国の崩壊に繋がってしまうのですが、それは先の話。この時点ではクライシス帝国の皆さんが気づくはずがありません。霞のジョーは明らかに怪しいヘルメット(ヨロイ元帥同様に素顔が見えません)をかぶって登場し、南光太郎も突っ込むのですが、このヘルメットはクライシス帝国の皆さんが霞のジョーを操って南光太郎を攻撃するためのものだったのです、というのは初登場の時点で私は読めてしまいました。それでも面白かったです。でこのヘルメットが破壊された後は霞のジョーは南光太郎の弟分(霞のジョーが光太郎を「兄貴」と呼ぶようになるので弟分でしょう)になってしまうのです。何という短慮。でも繰り返し書きますけどクライシス帝国の皆さんがこの時点でそこまでわかるわけがないのです。それはクライシス帝国の皆さんの立場に立てばわかりますよ。

佐原茂

で私が本当に描きたかったのはここから。佐原茂と白鳥玲子の動向です。茂はなおもひとみを探し回ります。

白鳥玲子「茂くーん。」

この時点では走り回っていますが、この後、二人とも立ち止まりました。

白鳥玲子「茂君。何してるの? パパやママが心配してるわよ。」

ある程度わかっているとは思いますけど、こう言いがちですよね、レーザーラモンRGではないですが。

佐原茂「俺はひとみを探したいんだ。」

白鳥玲子「ひとみちゃんなら光太郎さんが…」

茂「お兄ちゃんなら半月も連絡ないしさ。これは俺の推理なんだけど、ひとみはクライシス人に連れ去られたと思うんだ。(振り返ってひとみの方を向いて)だから俺、どうしても助け出したいんだ。」

何気に凄い情報が書かれていますねえ。やはり江連卓さんの脚本は凄いです。

白鳥玲子「茂君…。茂君…。」

セリフしか書いていませんけど白鳥玲子は茂の意図を再度理解しました。これも白鳥玲子の後の行動の伏線なのでしょうが、それはもっと先の話です。

ジャーク将軍

でやはり外せないのがクライシス帝国の動向。茂が動き回っているのを察知します。そしてそれを聞いたジャーク将軍はこう命じます。

ジャーク将軍「茂が…ボスガン、茂を怪魔界にひきづり込め!」

放置すれば良いのに(と冷静な姿勢で観ている視聴者は思うでしょうが)、ジャーク将軍は深く考えず(そうでしょう)に、こう命じてしまいます。あーあ。でもジャーク将軍がこう命じた理由はなんとなくわかりますよ。

しかし、茂にとっては幸運です。なんと茂は怪魔界に「ひきづり込め」られ、そこで南光太郎としっかり出会い、次の話に繋がるわけです。これがこの作戦の失敗に繋がり、最終的にはクライシス帝国崩壊に繋がってしまうわけですが、それは全体の話を知っている人だからわかること。その時点でわかる人は、おそらく脚本を書いた江連卓さんも、わからなかったと思います。もしかしたらわかっていた人もいるかもしれませんが。

おわりに

本当はマリバロンやひとみことガロニア姫やクルミン族の皆さんについても取り上げなくてはならないと思いますが、この記事は隙間時間を使って書いているので、これが精一杯です。でも話のテーマは拾えたと思います。さて次は3話持ち(実質的には4話連続話)の最終話。茂の行動、マリバロンの行動、霞のジョーの行動、クルミン族の皆さんの行動、もちろん南光太郎こと仮面ライダーBLACK RXの行動など見どころはたくさんあります。これをどうやって拾い上げるのかは悩みが尽きませんが、このシリーズは仮面ライダーBLACK RXを観たと証明(我ながら大袈裟な言葉ですねえ)するのが主目的ですので、バッサリ削って書くのは間違い無いかもしれません。というわけで次回へと続きます。