仮面ライダーBLACK RX 第7話「SOS! 友情の輪」を観て

はじめに

この記事では仮面ライダーBLACK RX 第7話「SOS! 友情の輪」(脚本:江連卓、監督:辻理、アクション監督:金田治と村上潤)を観て印象に残った場面について取り上げます。澄川真琴さんとの約束を果たすためです。前回は高野槙じゅんさん演じる白鳥玲子が出た場面をバッサリ削りましたが、今回はこの話のテーマにしっかり彼女も絡んでいるのでバッチリ登場します。もしかしたら普段無視もとい削っているマリバロンも書くかもしれませんし、書かないかもしれません。またこれまた前回バッサリ削った速水隼人も書くかもしれないし書かないかもしれません。まあ書いてみないとわかりません。
いつの間にかこのシリーズ(?)の作風が変わってしまいましたが、そもそも仮面ライダーも路線変更していましたから、これで良いんです。

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クレジット

おや、監督は辻理さんですか。私には「特捜最前線」を演出していたイメージが強いです。「特捜最前線」は「特撮最前線」と呼ばれるほど特撮番組の出演者が出演していますが、スタッフも特撮番組に関わった人が多いのです。それもそのはず、東映大泉撮影所で制作されていますからねえ。で特撮番組の出演者が多いのは特撮番組にも関わった人が多かったので肥かけやすかった、もとい、声かけやすかった人が多かったと言うのが実情なのでしょう。で最終回である特捜最前線 第508話「神代警視正・愛と希望の十字架」(脚本:長坂秀佳、監督:宮越澄)で紅林と叶が「2人の刑事が死んで、3人が辞めた」の回想場面で高杉幹子(退職)→津上(殉職)→滝(退職)→吉野(殉職)→船村(退職)と続くのですが…ちょっと待て、高杉幹子は婦人警官で刑事ではないぞ、彼女の前にレギュラーだった彼女のいとこの高杉陽三刑事(演じていたのは西田敏行)の間違いではないのかなあ、と私は思ったものです。で新・必殺仕置人第41話「解散無用」(脚本:村尾昭、監督:原田雄一)で中村主水がこう言っていました。

中村主水「そう、あんたの思った通りだよ、諸岡さん。」

その通りだったのです。長坂秀佳さんは高杉陽三を指定したつもりだったのですが、スタッフが高杉陽三より後でしかも高杉陽三よりも出演期間の長かった高杉幹子と取り違えてしまったのです。まあ高杉幹子も色々活躍していましたし、高杉陽三は最初期に出演していたので知らなかった人が多くなってしまったのは仕方がありませんよねえ。で「特捜最前線」については脚本家長坂秀佳氏ファンのためのホームページである程度見ることができますので、そちらをご覧ください。何気にJAC(今のJAEですが、以後、こう書きます)が活躍した「ザ・ボディガード」についても触れられていますが、私の好きな第25話「明日に別れの弾丸を」(脚本:高久進、監督:吉川一義)については長坂秀佳脚本ではないので上記の情報しか触れられておりません。メインゲストの高林由紀子さんの演じた役は私の大好きな人なのに。アクションは見せなかったかもしれませんが、千葉真一さん演じる鷲見秀介に好意を抱いていたのは明らかなのですが、その生き方から、(珍しく悪役ではなくて被害者役の)内田勝正さん(役名は覚えていません)の意思を継いで日本を去って内田勝正さんの母国へ旅立つと言う、自律した方なのです。私はこういう女性が大好きです。だからダイアナレディーやヘレンレディーが補助戦士の扱いにとどまったことを残念だなあと思うわけです。

さらに余談ですが、上記サイトにはザ・ゴリラ7第9話「必殺!青きドラゴン」(脚本:長坂秀佳と甲幸司、監督:田中秀夫)のあらすじが(共作ながら)長坂秀佳脚本なので載っており、そちらは少年時代の真田宏之さんが出ています。実質的な主役は志穂美悦子さんですが志穂美さんと下沢宏之さん(当時)の年齢順がわかってしまいます。知らなくても良い情報でしたが。真田宏之ファンは観て損しないと思います。

逃亡

おっと、クレジットだけでこんなに長くなってしまいました。悪い癖です。こっからはできる限り端折って書きましょう。冒頭は逃亡シーン。佐藤健太さん演じる森田陽介が逃げています。で公衆電話に駆け込んで

陽介「光太郎。」

と電話をかけようとしましたが、何かを察知したのか、やめてまた逃げ出してしまいました。もしかして、この人は南光太郎の知り合いなんですか? そう、あんたの思った通りだよ、諸岡さん(中村主水談)。それは後でわかります。

電話

その翌日(かどうかは実はわかりませんが多分そうでしょう)に光太郎の職場に電話がかかってきました。

光太郎「はい、南光太郎ですが。森田? おお、森田陽介か。」

陽介「光太郎、今すぐ会いたいんだ。1時間後に光が丘の広場で待っている。

陽介は切羽詰まった様子ですが、そんなこと、南光太郎が知るわけがありません。

光太郎「わかった。すぐ行くよ。」

勢いもあってか、こう言ってしまいます。でも光太郎は忘れて(?)いました。

デートすっぽかし? いや未遂?

光太郎「そう言うことでさあ、食事の相手は今度ということにしてよ。」

なーんと、光太郎は白鳥玲子とデートの約束をしていたのです。白鳥玲子にこう話しています。

白鳥玲子「冗談じゃないわよ。今日はゆっくり付き合うって約束でしょ。」

当然、ご機嫌斜めです。

光太郎「だから、今度ゆっくり付き合うって。今度絶対、ね、ね。」

玲子「今度っていつ?」

光太郎「それは玲ちゃんに任せるよ。」

玲ちゃん「それじゃあ、明日。午後2時にアメリカンハウス。(右手の小指を立てて)良いわね。」

光太郎さん「(指切りげんまん針千本のーますしながら)OK! それじゃ、そういうことで。」

玲ちゃん「うん。」

これが後の伏線になるとはねえ。視聴者は気づいていなかったでしょう。でこの熱々(だと私は思います)の空気を読まずにやってきた無邪気な人がいます。茂です。なんと学校が早く終わったのだというのです。で3人で光が丘へ行く流れとなりました。結局、デートしているような気がしますが、この流れも大事です。なお陽介は今、専門学校でコンピュータの講師をしている人だそうです。なんと私の今の職業とも関係がありますねえ。もしかしたらこの話も何かのネタに使えそうな気がしましたよ。で無邪気に茂はこう言います。

茂「光太郎にいちゃん、恋人に会うみたいにウキウキしちゃってさあ。」

玲子のいる前でそんな事を言っちゃって良いのですか? ダメ押しとして

茂「女と会うより男の友達と会ってる方が楽しいもんねえ。」

とまで言ってしまいました(大笑)。当然、白鳥玲子はご機嫌斜め…かなあと思ったら

玲子「茂君、ゲンコツだぞう。」

口ではそう言ってますが、そうでもなかったようです。玲子も光太郎さんの幼馴染の陽介に興味があったのでしょう。

玲子「それで、何時の約束なの?」

光太郎「1時なんだ。」

というわけで3人揃って直行です。結局、デートしてるんじゃないんですか?

陽介遅刻そして逃亡

とまあ、端折るはずが例によって長々と書いてしまいましたが、ここから出来る限り端折りましょう。時刻は12:55。陽介は逃げ回っています。何か手に持ってますよ。

で13:32頃になっても陽介は光が丘に現れません。でややこしいことに何故か速水隼人がやってきました。あなたを待っているわけではないんですけどねえ。でも光太郎達はまだ気がついていません。

白鳥玲子「1時半よ。もう来ないんじゃない?」

そう言いたくなりますよねえ。

南光太郎「失礼なこと、言うなよ。あいつはそう言う良い加減な男じゃないんだ。遅れているのは何か理由があるからだ。」

それくらい、光太郎と陽介の絆は強いのです。でも幼い茂はそれがわからず

茂「僕、腹減ったなあ。」

と文句を言います。昼飯は食べていなかったようです。

光太郎「茂君、帰っていいぞ。」

茂「大丈夫。僕はつきあうよ。光太郎にいちゃんの親友が来るんだもん。僕だって挨拶しないとさ。」

多分、玲子も気持ちは同じでしょう。と言うや否や、陽介が走ってきましたが、誰かに追いかけられています。一応、陽介は光太郎と会えたのです…が、会うどころではなかったようです。それでも陽介はやってきたのです。

光太郎「陽介。どうした、陽介。」

陽介「光太郎、これを頼む。話は後だ。」

と思わず右手の掌を光太郎に見せながら、先ほど持っていたものを光太郎に託しました。なお、しっかりアップになった右手の掌には大きな古傷がついていますが、これも伏線だとはボーっと生きている視聴者は気づかなかったでしょう。辻理監督の演出は巧です。

光太郎「これは?」

陽介「俺を信じて預かってくれ。」

しかし、陽介を追いかけていた皆さんが近づいてまいりました。咄嗟に光太郎は陽介を逃し、戦います。でややこしいことに

速水隼人「南光太郎!」

南光太郎のストーカーもとい職務に(これでも)忠実な速水隼人がやってまいりました。

速水隼人「暴力現行犯でお前を逮捕する。お前達もそこを動くなあ。」

逮捕令状などがないのでそう言ったのでしょう。で確かに戦っていますから、暴力を振るってはいますね。だけど事情を知るものから見れば光太郎の行動は正当防衛です。この方はそこまで見えていなかったのです(溜息)。ただ色々あって光太郎(と玲子と茂)はその場から立ち去りました。もちろん、光太郎は陽介から託されたものを持っています。

逃亡者

ここまで書いて長くなったので出来るだけ要点をかいつまんで書きましょう。光太郎が託されたのは毒ガス衛星の設計図でした。陽介がクライシス帝国の皆さんとうっかり関わり合いになってしまい、コンピュータの技術に精通していただけあって、その危険性に気がついて盗み出したものです。なので陽介は追い回されていたわけです。で陽介は幼い頃、動物を捉えるための罠にかかった光太郎を助けるために掌に傷をつけていました。その古傷をしっかり光太郎は見たので光太郎は陽介本人から託されたとわかったわけです。その指揮をとっていたのは今回はマリバロンです。

ですが、そこまで速水隼人が知るわけがありません。あのあと、一度光太郎を見つけながら逃げられてしまったため、速水隼人は光太郎を指名手配してしまいました。新聞にもしっかり載ってしまったため、光太郎は佐原家に戻ることもできません。ですが、佐原家で新聞記事を見た白鳥玲子は思い出しました。もしかしたら、明日の午後2時、あそこへ行けば光太郎に会えるかもしれない!

と言うわけで翌日午後2時、玲子はあそこへ行きました。うーむ。先ほどの会話はこの伏線だったわけですね。で光太郎は変装して現れました。

白鳥玲子「光太郎さん、そんな変装してまで逃げ回ることはないじゃないの。」

と当然言いますが、光太郎は全てを打ち明けました。光太郎は騙されているのではないかとまで言う玲子に光太郎は陽介を信じて逃げ回る理由を包み隠さず全て話しました。と言うわけで最終的には

白鳥玲子「ごめんなさい。あなた達の友情も知らないで陽介さんを疑うようなことを言っちゃって。でも男の人って良いなあ。」

南光太郎「何がだい、玲ちゃん。」

白鳥玲子「だって、小さい頃の思い出を大切にして、それを拠り所にして友達を信じることができるんだもん。」

おお。奇しくも茂が言った他愛のない言葉も伏線になっていました。玲子は光太郎を惚れ直したことでしょう。これも今後の伏線なのだと思います。

南光太郎「それは女性だって同じだよ。」

そう思いますよ、私も。だからダイアナレディーやヘレンレディーが補助戦士扱いで終わったことが…本題とは関係なので先へ進みましょう。とは言いながら、バッサリ切ります。筋はもうわかるでしょう。新・必殺仕置人第41話「解散無用」(脚本:村尾昭、監督:原田雄一)で中村主水がこう言っていました。

中村主水「そう、あんたの思った通りだよ、諸岡さん。」

事件解決して

で戦闘はバッサリ切って(おい。でもこの手法は長坂秀佳が「快傑ズバット」の最終回で使ったものです。ただ本放送当時の視聴者である私は子供心に「ずるいよー」と思いましたが。)、重要なのはここから。事件解決して光太郎と陽介は話します。陽介によれば高給に釣られて話を引き受けたものの様子がおかしかったので調べてみたら毒ガス衛星の開発(原理はさっぱり理解できませーん)をさせられていたことがわかったので、あのような行動に出たそうです。

南光太郎「陽介、お前は昔と何も変わってないなあ。」

森田陽介「光太郎、お前もだ。」

そこに白鳥玲子、佐原茂、なぜか佐原ひとみが駆け寄るのでした。

余談ですが、今回の敵は武陣でこちらも魅力的なキャラクター(鏡渡りというミラーマンのような技の持ち主でマリバロンも使えます)でした。

おわりに

おお、バッサリ戦闘場面を削りましたが、第7話の内容も書けました。当初の予定よりもかなり前倒しで書いちゃいましたが、それだけ面白かったと思ったことは伝わったと思います。今後もこのペースになるのかどうかは分かりませんが、完走できそうな気がしてきました。

まあ、あっさりやめちゃうかもしれませんけどねえ。とずるすぎることも書いておきましょう。