仮面ライダーBLACK RX 第26話「ボスガンの反撃」を観て

はじめに

仮面ライダーBLACK RX 第26話「ボスガンの反撃」(脚本:江連卓、監督:小笠原猛、アクション監督:金田治と村上潤)を観て思ったことを書きます。澄川真琴さんとの約束を果たすためと同時に自分の興味も満たすためです。やはりいつの間にか記事の趣旨が変わってしまいましたねえ。以前、仮面ライダーBLACK RX大好きな方の御機嫌を損ねるようなことを平気で口にしてしまいましたが、あのお金にはうるさい藤枝梅安先生も少額ながら心のこもった仕掛料を(しかも元締を通さずに直接)受け取ってしまってのめり込んでしまった話(「地獄へ送れ狂った血」など)があったので、そういうものです。念仏の鉄や中村主水にも似たような話があったような気がします。まあそういうものですよ。捻くれた私ですけど軽々に公にできないような裏話まで聞いた上につぶらな瞳で「観てくださいね」と言われちゃったら、観ないわけには行きません。で気がついたら、逃げの一手を打っていた筈なのに、当初思っていたよりもハイペースで描くようになっています。もっとハイペースにしようとして失敗しちゃったこともありましたっけ。やるからには真摯に向き合わないと行けない、というプロ根性は藤枝梅安先生や念仏の鉄なども持っていました。中村主水もああ見えて熱い気持ちはあるのです。それを今回も書きましょう。といつもの通り、ずるすぎる作戦を使って文字数も稼げました。ただ藤枝梅安先生みたいに「やめた」と言っちゃう(「横を向いた仕掛人」)かもしれません、とこれまたずるいことも書いておきましょう。ただ折り返し点を過ぎたので完走するかも知れませんね。もっとも私は運動は苦手なので古河マラ(なんですか、それ?)はいつも制限時間に引っ掛かり完走できませんでした。ただ断続的に歩けばコースを辿れる時に後で気がつき、色々あって完歩しました。

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ボスガンの立案した作戦

ですが今回は江連卓さんが脚本を書いた話でやはり濃いわけです。しかも前回の続きで外せない場面がてんこ盛りです。でやはり外せないのが冒頭で描かれたボスガンが作戦を立案する様子です。彼なりに考えていることが描かれます。でまず「怪魔稲妻剣を独断で開発させて」ます。その目的は

ボスガン「私の命令通りRXを切り裂きロボライダーを貫く豪剣に仕上げたのであろうな。」

で実際にテストまでして(市川森一が書いたゴルゴダ星の話を思い出しました)

ボスガン「見事だ。本物のロボライダーと同じ素材で作られたシミュレーションロボライダーを切り裂くこの怪魔稲妻剣。もうRX恐るるに足りん。この上私は既に怪魔獣人ガイナギンガムを地上に放っている。」

とまあやる事はやっているのですが、このセリフをよく聞くと何かが足りていないなあ、という事もわかってしまいます。私はこの時点でそれがわかってしまいましたが、それでもこの話は面白かったです。でもそれに気がついていないボスガンは更にこう言います。

ボスガン「仮面ライダーRX。覚悟しておけ。貴様を人間達から切り離し、一人ぼっちにして、その後で必ずこの怪魔稲妻剣で倒す!」

ここでも彼なりに考え抜いたのでしょうが、何かが足りていないなあ、という事が私にはわかってしまいました。なので話の筋はほぼ読めてしまいましたが、それを確認していきましょう。今回はいつもより長くなりそうです。

霞のジョーの表稼業(?)

さて今まで霞のジョーはどうやって暮らしていたのかなあと思っていたのですが、今回、それが少しだけ語られます。小野寺丈さん演じる吾郎が働く佐原航空の社員食堂でアルバイトを始めているのです(ということは他にも色々やっていた筈ですが)。でも吾郎は南光太郎に文句を言います。

吾郎「あーあーあー、なってないねえ。アルバイトっていってもサービス業なんだから、もっと丁寧に仕事をしてよ。」

実際、そんな感じの仕事ぶりで吾郎でなくてもこう言いたくなります。霞のジョーは戦闘はある程度できて光太郎の助けになっています(力およばず足を引っ張ることもありますけど)が、記憶喪失でもあるからか、他の仕事ではこうなってしまうようです。まあそういう人はいますよね、専門バカと呼ぶべき人が。光太郎絡みで雇われた事もしっかり語られます。

佐原唄子と茂とひとみ

次にボスガン(とクライシス帝国の刺客)は南光太郎と身近な人を襲っていきます。まず霞のジョーを襲い、白鳥玲子を襲い、白鳥玲子は入院します。でもこの二人は光太郎としっかり絆を結んだ人。なのでこの時点でボスガンの作戦が破綻するのは目に見えていますが、一応、効く人には効いています。それが佐原唄子です。今回、佐原俊吉は出ませんが、茂とひとみは出ます。これもまた重要なポイントです。

刺客は唄子に襲いかかり、光太郎を追い出して近づかないようにしろと脅迫します。さもなくば子供達にも危害を加えるというのです。光太郎のことも心配だけど子供達のことも心配な唄子は光太郎を追い出し、光太郎は遠くへ立ち去ることまで考えます。あ、これもどこかで聞いたような話ですね。ウルトラマンレオで出てきました。その時のロケ地、なんと私の母校でしかも私がいた研究室のすぐそばです。在学中に気がついてましたけど、いつでも行けるさ、と思っているうちに重要なロケ地は廃道になってしまいましたが、ここは今でも残っています。それをついでに紹介しましょう。

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実は制作当時とは微妙に変わったところもありますよ。

さてウルトラマンレオとは大きな違いがあります。それは唄子が守ろうと思った子供が茂とひとみだったということです。茂は既に戦士としての自覚が芽生えていますけど、ひとみもそうだったというのが、この話でわかります。2人は光太郎を探しに出かけ、光太郎を見つけ出し、手伝います。まあ子供なので光太郎の戦闘自体に役に立ったかどうかは微妙かも知れませんが、光太郎の心の支えになったのも事実です。これがボスガンの誤算、というか、なぜ気づかなかったのかと私は言いたくなりますが、兎に角、ボスガンの作戦が失敗するキッカケの一つにもなるわけです。

対する梅田とおるは、あのねえ、と言いたくなるくらい同じような悩みを繰り返します。ウルトラマンレオは私が本放送を観た記憶が残っている唯一の第2期ウルトラシリーズの番組ですが「帰ってきたウルトラマン」や第1期ウルトラシリーズを観てしまった今となってはどうしても観る優先順位が下がってしまいます。まあ関係者の皆さんが一生懸命やっていたことは知っていますけどね。それでもなあと思うわけです。特に脚本家の人には「たまには別の話も入れてくださいよ」と言いたくなります。まあベテランの若槻文三さんは結構バラエティーのある話を書いていて、ワンポイントリリーフに止まりましたが石堂淑朗さんも印象に残る話を書いていますけど、他の人にはそう言うことを言いたくなる人もいます。名前は挙げませんが、わかる人にはわかるでしょう。もちろん、彼らは彼らなりに頑張ったことは知ってますけどね。

白鳥玲子

でやはり外せないのが白鳥玲子の動向。今回はキャーキャー騒いで病院に入院する羽目に陥り、戦闘の役には立っていないのですが、今後のことを考えるとやはり外せません。病院のベッドで寝ていた白鳥玲子はジョーにこんなことを言います。

白鳥玲子「あたしは光太郎さんと一緒ならどんなことになっても恐れないわ。」

今回は活躍しませんけど、しっかり本音を語っているのです。だから大怪我しても佐原唄子とは違って、こう言うのでしょう。で今後の展開を考えると薄々何かを察しているとも受け取れます。

霞のジョー負傷(退場)

で霞のジョーは南光太郎の元に駆けつけ(よく考えたらどうやって光太郎がいる場所がわかったのかが謎ですが、それは瑣末な疑問にすぎません。これも元は実相寺昭雄監督が言った言葉の応用なので我ながらずるいですね。)ましたが、怪魔稲妻剣で斬られて重傷を負ってしまいました。かなり端おって書いてしまいましたが、まあ内容はわかるでしょう。これは霞のジョーを演じる小山力也さんの都合もあっての措置。以後、しばらく霞のジョーは残念ながら出ませんが、それなりに濃い話が続いて、また戻ってくるので、その事情について語る日も来るでしょう。来ないかも知れませんが。とまたズル過ぎる事を書いておきましょう。既にかなり長くなってますから。

ジャーク将軍とボスガン

最終的にボスガンは敗北。ジャーク将軍とごたーいめーん。なお、他のクライシス帝国の皆さんは今回は登場しません。でこんな取りようによっては恐ろしい会話を交わします。

ボスガン「将軍、後一歩のところまでライダーを追い詰めたのですが手傷を負ったためにやむなく引き揚げてまいりました。」

ジャーク将軍「ボスガン。それでは余の後の将軍の地位は狙えぬではないか。」

なんとジャーク将軍はボスガンの野心を見抜いていたのです。まあ他の2名(マリバロンがどうだったかはわかりませんけど)も見抜いていましたから、当然ですね。で凶悪なやり取りがあった後、あの怪魔稲妻剣をジャーク将軍は折ってしまい高笑いして去ってしまったのでした。恐いですねえ。これからボスガンがどうするのかも見どころになりそうですが、今までのグダグダぶり、今回もある意味、グダグダなところがありましたけど、期待しないでおきましょう、と酷いことも私は思います。

おわりに

第26話も観ました。次はあの男が再登場する第27話。結構、濃い話が続くので当分観るのは間違いないでしょう。とは言うものの、何かの理由で「やーめた」と言っちゃうかも知れませんが、その時は御勘弁ください、と例によって狡い言葉も書いて、この記事は終わりです。想定外に時間がかかってしまいました。でやはり戦闘場面を書いていませんが、そこは実際の映像を観て補完してください。

で書いているうちに別のシリーズに転用できそうなネタも見つけましたので、それは後のお楽しみ。ヒントは既に書いていますけどね。

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