仮面ライダーBLACK RX 第22話「シャドームーン!」を観て

はじめに

仮面ライダーBLACK RX 第22話「シャドームーン!」(脚本:宮下隼一、監督:蓑輪雅夫、アクション監督:金田治と村上潤)を観て思ったことを書きます。既に当初の趣旨とは変わっていますが、仮面ライダーはそもそも路線変更の雨嵐の作品でもあるので、これで良いのです。また澄川真琴さんとの約束を果たすためです。

hirofumitouhei.hatenablog.com

登場するレギュラーの皆さん

なんとこの話、登場する(南光太郎側の)レギュラーは霞のジョーのみです。南光太郎の運転するオートバイに二人乗りして初登場します。最初、私は白鳥玲子が同乗しているのではないかと思ったのですが、よく観たら霞のジョーでした。彼もそれなりに頑張るのですが、あの男、そう、あの男相手では雑魚キャラに堕してしまう(言い過ぎ)のです。で話の内容に絡めづらいので宮下さんはバッサリ削って登場させなかったのでしょう。偶然にもこの記事の趣旨と似てますね。

今回のクライシス帝国の刺客

今回のクライシス帝国の刺客(こういう呼び方を劇中ではしてませんが)はアントロントと言う、多分アリがモチーフなんだろうなあという方ですが、人々を砂に変えてしまう能力を持った実力の持ち主です。あれ? どこかで聞いたような能力の持ち主ですねえ。宮下さんがそこまで意識したかどうかはわかりませんが、私が思い出した過去記事へのリンクを貼っておきましょう。

hirofumitouhei.hatenablog.com

で彼はこう豪語します。

アントロン「待っていたぞ、南光太郎。俺はクライシス帝国の栄えある地球攻略作戦を邪魔する貴様を葬るため放たれた怪魔一(何度も再生して0.8倍速でも聞いてみたのですがそう聞こえます。が違うような気がしてなりません)アントロンだ。俺の攻撃を受けて…(と攻撃を始める)」

豪語するだけあってそれなりの実力の持ち主でしたが、霞のジョーの活躍(雑魚というのが失礼な活躍をこの時は見せてくれます)と仮面ライダーBLACK RXの活躍であっさり倒されます。彼の出番はここで終わり…と思ったら、後でわかりますが、そうではありません。で何気に(枕詞)パシャパシャ誰か(もちろん白鳥玲子ではないこともすぐにわかります)、つまりあの男が撮影(?)していることも視聴者はわかりますが、霞のジョーやクライシス帝国の皆さんはこの時点ではわかりません。南光太郎はその気配を察知しますけど誰が「モニターしている」のかまではこの時点ではわかりません。蓑輪雅夫監督の演出が光る場面です。で私は(勝手に)「帰ってきたウルトラマン」のナックル星人を思い出しました。

hirofumitouhei.hatenablog.com

hirofumitouhei.hatenablog.com

シャドームーンの呼ばれ方

というわけで外せないのがあの男、シャドームーンです。仮面ライダーBLACK最終回で亡くなったはずではないかって。私もそう思うのですが、出てくるんです。しかもよく考えたら無茶な設定ですが、それなりに納得の行く設定で。宮下さんはシャドームーンを出したかったのでそれなりに考えたのでしょう。後でわかりますが、シャドームーンはブラックサンこと仮面ライダーBLACK RX対アントロンの戦いをしっかり把握した上であの採石場仮面ライダーBLACK RXと戦います。その全てを描く時間は隙間時間ではないのでシャドームーンの呼ばれ方だけ書いておきましょう。これだけで登場人物がシャドームーンをどう思っているのかがわかってしまいます。

  • ジャーク将軍「(紹介する時に)RXを葬るのは彼奴に任せるしかない。」
  • ゲドリアン「(一応、今回の作戦指揮者の一人。初対面の時に)どこの馬の骨か知らんが、こんな薄汚れた奴にRXを倒せるわけがない。(この後、シャドームーンの怒りを買って返り討ちに遭います。口は災いの元を地で行く場面です)」
  • マリバロン「(シャドームーンに協力しろとジャーク将軍に命じられて)なんですって!」
  • ボスガン「協力?」
  • ガテゾーン「冗談じゃないぜ!」
  • ゲドリアン「将軍、どうか今一度、この私にチャンスを。」

この時点で話の内容はある程度読めてしまいますが、それでも面白かったです。はい。

対する南光太郎と霞のジョーはこんな感じです。

  • 霞のジョー「(シャドームーンから彼の出自と目的をほぼ全て聞いたにも関わらず)ふざけるな。お前なんかにこの霞のジョーがやられてたますか。(とほざいて襲いかかるが返り討ちに遭う)」
  • 南光太郎「(例の廃工場? に乗り込んできたシャドームーンを見て)バカな。そんなバカな。(しっかり「秘密戦隊ゴレンジャー」から流用したと私が勝手に思った映像が流れる)」
  • 南光太郎「信彦…シャドームーンは死んだはずだぞ。」
  • 南光太郎「(シャドームーンに「俺と戦え」と言われて)答えてくれ、信彦、信彦!」

またシャドームーンを倒した(はずの)時に持っていたトラウマを思い出してしまったんですね。で霞のジョーはそんなことなど知りませんので(一応、後で知りますが)、ああ言ってしまったと。これも巧みな描写だと思いますよ。しかも前回の前振りが効いているわけです。でこの後、採石場でシャドームーン(が、迷っている仮面ライダーBLACK RXと戦っているの)をしっかり観ながら、クライシス帝国の皆さんがこう言います。

  • ボスガン「なるほどな。そんな経緯があったのか、あいつらには。」
  • マリバロン「でも今、シャドームーンを動かしているのはその経緯じゃないわ。(中略)私の諜報網を使って調べたところによれば、あのシャドームーンは過去一切の記憶を失っているのよ。」

一応、彼らなりにやることはやっていることがわかり、端おって書いても話の流れがわかってしまう凄い場面です。なので最終的には南光太郎もそれを察して

  • 政宗一成「(前略)そして今、RXも悟った。信彦は死んだ。かつてのシャドームーンも死んだ。今ここにいるのは、クライシスと並ぶもう一人の強大な敵なのだと。」

となるのです。マリバロンがどうやってそんな事を調べ上げたのかはもはや瑣末な疑問に過ぎません。そういう事実を受け入れるしかないのです。でボスガンはこう言います。

ボスガン「仕方がないな。命令は命令だ。」

如何にも言いそうなセリフですが、この投げやりな姿勢が仮面ライダーBLACK RXの勝機に繋がり、(中略)となる伏線にもなっているのです。そういえばジャーク将軍もクライシス皇帝がお怒りになっていると言って責任を部下になすりつけていましたっけ。ああなるのも必然ではないかと、大まかな筋を知っている身から見れば思いますね。まあ当時の視聴者がそこまでわかっていたかどうかは微妙です。実際、私はわかっていませんでした。「観なかった」と言い切っておきながら時々観ていた事をカミングアウトしてしまいましたが、この話は観ていなかった事をこの記事を書きながら思い出しました。なので「観なかった」というのはウソではないのです。

勝負の結果

であれだけ仮面ライダーBLACK RXの戦力を事前に分析していただけあって、シャドームーンは善戦します。なんとバイオライダーの攻撃さえも撃退してしまうのです。このままではRXは「太陽エネルギーをくれ。頼む。太陽エネルギーをくれ。私はここで倒れるわけにいかないのだ。」と言って敗れてナックル星に送られてしまう…という妄想が頭に思い浮かんでしまうほどの強さ。しかし、この善戦をぶち壊した男(でしょう)がいます。ゲドリアンです。再生させたアントロンをよせば良いのに投入してしまうのです。バカです、バカ。でも彼の心情もしっかり描かれているので「仕方がない」とも思えます。アントロンはシャドームーンまで攻撃し、結局、RXに倒され、RXとシャドームーンの戦いは結局ドロー。後の再登場に繋がります…が、それはしばらく先。

おわりに

なんとか濃い話も書けました。箸折ってますが。ですが次の話は大まかな筋を予め知っている筈(観ていないのに勝手に流れてきた情報で知ってしまったのです)の私でも「うーむ」と言いたくなる話ですし、本業がそれなりに忙しくなりそうな感じなので書くのは暫く先になりそうだなあ、と逃げの一手を打ちましょう。書いても澄川真琴さんが共演した(はずの)樹木希林さん考案の「そうでないものはそれなりに」となることをお許しください。